土地利用革新のための知の集約プログラム
FairFrontiersプロジェクト
社会生態システム転換における衡平性:熱帯森林フロンティアの政治・権力・不確実性
プロジェクト概要
中央アフリカや東南アジアの熱帯地域では、フロンティア (開拓地)での森林破壊と土地利用の激化により、景観や生業 または地域住民のウェルビーイングの急速な変容が起きてい ます。このことはグローバルな環境問題であると同時に地域 の社会・生態システムの危機でもあります。 このプロジェクトは、政策分析と事例研究を行い、森林と 農業の境界地域での変容がより衡平で持続可能な開発となる ための条件を明らかにします。
研究成果の概要
FairFrontiersは、フロンティアの変化と不平等のメカニズムを検証するにあたり、グローバルとローカルな視点を結びつけ、開発プロセスにおいてしばしば「声なき」存在となる、非物質的・関係性的な要素を優先的に捉えています。フロンティア地域に定着する投資の流れや言説の根底にある利害関係を解明するために政治経済学の手法を、また、地域の主体性・文化・関係性を計る参加型・政治生態学の手法を採用しました。例えば、フォトボイスは地域の物語を理解するだけでなく、関与、抵抗、そして希望を結びつける上でも重要であります。私たちの研究結果は、持続可能かつ衡平な開発への転換は、従来の搾取的活動を支えている権力関係、言説的実践、及びインセンティブ構造を打破することによってのみ可能であることを示唆しています。二大陸にまたがる五ケ国での学際的研究は、フロンティアの衡平性、言説形成、及び社会生態学的側面について、現場に根ざした文脈的な理解を深めることに貢献しました。
私たちの考える地球環境学
フロンティアとは、単に辺境というだけでなく、資源搾取の無限の可能性を秘めていると「想像」され、経済活動に不可欠とされた空間であります。フロンティア空間がいかに想像され、領土化され、投資対象として整備されてきたか、また、地域住民がいかに関与し、追放され、無視されてきたかという点において、その場所の政治的・歴史的背景は重要な意味を持っています。私たちは、グローバル・サウスで生じているフロンティア形成の多様なメカニズムや、土地の剥奪・排除といった地域的な不正義について多角的な理解を深めることに貢献しています。また、地域社会や先住民族がフロンティア開発の重要なパートナーとしての能力・権利を有することを認めるよう求めるグローバルな声に賛同します。
新たなつながり
本プロジェクトは調査地にて、研究者、土地権利・自然保護の活動家、政府関係者、先住民族等、多岐にわたるパートナーと新旧の繋がりを築きました。プロジェクトメンバーと現地パートナーとの緊密な協力関係は、衡平性、ウェルビーイング、そして人間と自然の関係について、多様な知のあり方や理解をもたらしました。私たちが地球や互いとの関係性を築く方法において、科学、知識、芸術、実践を協働的に織り交ぜ、良識ある集団的な改革を起こすことが求められます。私たちは現地パートナーと共に、敬意ある協力関係と批判的研究への取り組みを通じて、改革に必要な連帯を見出しました。パートナーたちはプロジェクトの終了後も、研究成果を訳し、関連する国や地域の政策課題に影響を与え、政策立案者、開発実施者、その他のアクターと関わり続けてゆきます。


活動ニュース
メンバー
プロジェクトリーダー
WONG, Grace
外部評価委員による評価(英語)
研究スケジュール
| 2019年度 (令和1) |
2020年度 (令和2) |
2022年度 (令和4) |
2023年度 (令和5) |
2024年度 (令和6) |
2025年度 (令和7) |
|---|---|---|---|---|---|
| FS | FS/PR | FR1 | FR2 | FR3 | FR4 |