窒素のファクト07
窒素汚染nitrogen pollution
反応性窒素は自然環境にも存在しますけれど、比較的少ない量が循環してバランスしています。ここに人間活動に伴う反応性窒素の負荷が増えることで多様な環境影響を引き起こします。その影響は地球温暖化、成層圏オゾン破壊、大気汚染、水質汚染、富栄養化、酸性化と多様であり、まとめて窒素汚染と称します。
反応性窒素は、その化学種に応じた環境影響を有します。一酸化二窒素は、二酸化炭素の約300倍強力な温室効果ガスであるとともに、現在では最も寄与が大きな成層圏オゾン破壊物質でもあります。窒素酸化物は代表的な大気汚染物質です。アンモニア態窒素や硝酸態窒素は、大気微小粒子状物質(PM2.5)の原因物質であるとともに、水質汚染や富栄養化の原因となります。