Bridging Islands - Pathways to Sustainable Future with Water and Culture: RIHN LINKAGE International Workshop 2025

本レポートは、2025年度にLINKAGEプロジェクトが実施した国際研究合宿「Bridging Islands - Pathways to Sustainable Future with Water and Culture: RIHN LINKAGE International Workshop 2025」の多言語記録集(日本語・インドネシア語・英語)です。
2025年3月から9月にかけて、LINKAGEプロジェクトはユニット連携の取り組みとして、リサーチサイトであるインドネシア・ワカトビ諸島ワンギワンギ島に所在する学術交流連携機関ITBMW(Institut Teknologi dan Bisnis Muhammadiyah Wakatobi)の研究者・教員、ならびに地元でコミュニティツーリズムに取り組むNPOや漁協婦人部の協力者らとともに、互いの課題や経験、知識を学び合うオンラインワークショップを実施しました。さらに9月には、琉球弧に研究協力者らを招聘し、共通課題として浮かび上がった水問題や資源利用、オーバーツーリズムに対し、文化を軸としたコミュニティづくりに取り組む西表島や沖縄島各地でフィールドワークを行う研究合宿を実施しました。こうした専門知や島の違いを越えた地域住民間の交流を通じて、互いの声や物語に耳を傾ける対話や島の未来に向けた議論を深めることができました。
そして、これらの超学際的対話の成果を踏まえ、今後、沖縄とワンギワンギ島で展開するアクションリサーチの手法を具体的に共同設計しました。次回は2026年度にワンギワンギ島で国際研究合宿を開催し、設計したアクションリサーチを実施する予定です。
(p.10 本文「目的・背景」より抜粋) この旅の途上で、私たちはいくつもの私たちの物語と唄を交わした。それは西表島の森の小径や、誰が海の底を長く歩くことができるかを競った、夕暮れ時の干立集落の静かな海辺で。海の民bajo (サマ) の子守唄を歌いながら、スルニー先生はこう仰った。私たちの言葉や物語を失うことは、私たち自身を失うことだ、と。それは図らずも、今回の旅で自然資源から糸や色を紡ぎ出す知恵と技法を示してくださった紅露工房・石垣昭子さんと、その夫である故人・石垣金星さんの「文化力のある島は滅びない」という語りにも通じる。私たちは、どのように自然と向き合いながら生きてきたのか。その知恵や歴史を掘り起こすことは、自然のめぐりの中に生き続ける地域力(Community Capability) を、自らの手で育む営みでもある。これが、私たちのワークショップがたどり着いた結論の一つだ。そのプロセスの一端を、本報告書にまとめた。このような出会いと対話の機会をくださった大学共同利用機関である総合地球環境学研究所に感謝します。
(編集・高橋そよ 2026年3月30日)
| 刊行物情報 |
発行:総合地球環境学研究所 LINKAGEプロジェクト, 2026年3月30日 非売品(下記、PDFで全文をご覧いただけます。) |
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