プロジェクト概要

 

生物多様性保全への関心が高まるなか、野生動物狩猟で暮らしを立ててきた熱帯雨林住民の生活と文化は存続の危機にあります。この問題の解決には、狩猟実践に基く在来・地域知を信頼する住民と、科学的根拠を重視する保全行政の間の相互理解が不可欠です。私たちは両者が対等な立場でおこなう「協働研究」を進め、持続的な狩猟に向けた地域主体の野生動物管理システムを開発します


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  プログラムへの貢献について PDから一言

 

世界がグローバル化していくとアフリカの熱帯雨林地域などシステムの周縁部社会では野生動物の狩猟が活性化していく。こうした現象に付随して、野生動物保護の言説や地元住民の生活優先の原則などが表面上は非和解的に葛藤することがある。そうした状況を最終的に判断するのは、地球規模で現象を把握できる近代科学的知識と分析によるのだろうか、それとも現地住民の自己決定権によるのだろうか。現代世界では、こうした対立が顕著になり、かつ不毛性を増している。そのなかで、本研究は、ローカルな社会の意識と知識とグローバル基準の知識と解析が、どちらかを絶対的審級として固定するのではなく、両者がいかにして創造的で平等な対話的関係性を可能にするかを追求する。本年度は、アフリカ、南米、東南アジア、日本などのサイトの可能性と絞り込みの必要性を検討しフルリサーチに備えることを目的としている。