地球犬と行く!世界への冒険 ─ 調査地を研究者と一緒に地球犬が冒険します
次の冒険は
「ブルキナファソ・ボボ・ジュラソ」
に行くよ。
案内してくれるのは、
中尾世治プロジェクト研究員
だよ!

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▲ ボボ・ジュラソにある大モスク
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ねえねえ、あの
建物 、たくさんトンガリがついているよ。 -
ほんとだ!変わった形をしているね。
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大きなトンガリは、モスクにはよく見られるミナレットとよばれる
塔 だよ。そして短いトンガリはバットレスといって、壁 を補強 する役割 をしているよ。 -
壁にたくさんささっている
棒 は? -
これも建物を強くするためで、
修復 のときは登ることもできるようになっているんだ。 -
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ふーん。ところでモスクってなあに?
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イスラーム
教徒 がお祈りをするところのこと。130年ほど前に、ボボ・ジュラソ出身のイスラーム教徒が、マリのジャという町で、イスラームのえらい先生に学んだのち、地元に帰ってきて、みんなで礼拝 をできるようにと、このモスクを建てたんだ。 -
へぇ。今では
観光名所 になっているみたいだね。 -
そうだね。君たちも観光?
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はい、日本人観光客です!
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(日本「人」か・・・)
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今から地元の学校に行くけど、一緒にいく?
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行きたいです!
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このあたりは、コンクリートのビルもあれば土づくりの家もあって、新旧の建物が入りまじっているんだよ。
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あ、こどもたちの声がきこえてきたよ!
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▲ イスラーム教徒が運営する小学校
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ここはイスラーム教徒が運営する小学校で、子どもたちが勉強しているよ。
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こんにちは!
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こんにちは!
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今は何の勉強をしているの?
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アラビア語でかいてあるクルアーンというイスラームの
聖典 の内容を学んでいるよ。 -
アラビア語?!
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この学校では、イスラームの
知識 を学ぶために、アラビア語をならうと同時に、ブルキナファソの公用語であるフランス語も習うんだよ。 -
▲ 教室にて
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わぁ、なんだかいっぱい黒板に書いてあるよ!
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P・P・P・P・・・PPAP?
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Hhhha~
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ここでは、ジュラ語などを母語とする子どもたちが、アラビア語とフランス語を勉強しているんだ。フランス語で、算数、理科、社会など、きそ科目を勉強して、アラビア語で、イスラームの知識を身に着ける。
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大変そうだね・・・。
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この地の人たちは、西アフリカの他の地域で学んできたことを自分たちで
試行錯誤 しながら、イスラームを自分たちの文化に組み込んで、独自の文化をつくりあげてきたんだ。 -
お兄さんのこうさつ、すばらしい。何者ぞ?!
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私はここでは少々キタナイことに手をそめています・・・
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な、なに?!
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といっても、悪いことじゃないよ。
日本には最新式 トイレがあってどこでも快適 にうんちやおしっこをできるよね。 -
ええ、まぁ、わたしたちはどこでも同じなんだけど・・・
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ここでは、コンポストトイレというものを使って、うんちやおしっこから畑のこやしをとったりして、下水道をひかずにきれいにすることを試みているんだ。
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そんなことできるの?
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それは
簡単 じゃないよね。地元の人がどういう歴史のなかで、身の回りをよくしようとしてきたのかを知らならないといけない。 -
どうやって知るの?
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地元の人と会って、話を聞いてまわって、むかしのこと、いまのことを教えてもらっているだよ。
地道 にね。 -
やはりお兄さんはすごいや。
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ねぇ、地球犬くん、さっきから気になってるんだけど、なんでちょいちょいサングラスかけてんの?
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お兄さんのこころざしがまぶしすぎてね。
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まだまだ研究中。地元の人たちが積み上げた歴史のなかに私たちの研究プロジェクトがうまく合わさって、人々の役に立つことができればいいね。
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お兄さん頑張ってね♡
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ナス子ちゃんだって目がハートになってるやん。。。
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みんなまた遊びにきてね!
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はい、ありがとうございました!
テクテク 👣・・・
ブルキナファソ・ボボ・ジュラソ
- 地理:
- 高低差はほとんどなく、平坦な地形。旧市街には、ウエ川が流れている
- 気候:
- 湿潤サバンナ
- 経済:
- 商業都市
- 民族:
- ボボ、ジュラ、ダフィン、モシなど
- 言語:
- ジュラ語、フランス語が主に話される
- 宗教:
- イスラーム、キリスト教、在来宗教
- 食文化:
- トウジンビエなどを原料に「ト」と呼ばれる練り粥を主食に、ソースに添えて食べる
- 建築:
- コンクリートによる長屋やビル、一部に土づくりの家屋もある
今回のガイド
中尾 世治
総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員
専門は歴史人類学、物質文化研究。ブルキナファソにおける19世紀ごろからのイスラーム、政治、経済の歴史を、当地での聞き取りと公文書館などの史料からまとめている。マリの古ガオ遺跡の発掘調査に参加したこともあり、ブルキナファソでは土器つくりや鍛冶についての調査も行っていた。
