これまで、科学者たちは「地球温暖化」、「砂漠化」など、数多くの地球環境をめぐる問題点を見つけ出し、そのしくみを解き明かしてきました。しかし真に地球環境問題の解決をめざすには、これまでに得られた知識や研究成果を、問題解決に役立てるための研究が必要です。それが「設計科学」です。設計科学では、どうしたら問題を解決できるのか、人々の生活や社会のあるべき姿を追求しています。
設計科学にもとづく研究では、専門分野、理系・文系といった学問の枠組みにとらわれない、さまざまな分野の研究者が集まって解決策を考えていかなければなりません。大学や学会といった狭い世界に閉じこもらずに、世界中のいろいろな価値観をもつ人々と交流し、研究成果を広く発信してゆく必要があります。