地球犬と行く!世界への冒険 ─ 調査地を研究者と一緒に地球犬が冒険します
最後の冒険は
「福井県小浜市 」
だよ。
案内してくれるのは、
本田尚美
プロジェクト研究推進支援員
だよ!
-
たくさん人がいるよ。
-
お勉強してるのかな?
-
ミーティングが始まるから早く二人も座ってね。
-
あのー、お姉さん一体何がはじまるの?
-
みんなで地下水を調べる準備をしているのよ。
-
地下水?
-
そう。地下水。山に
浸 み込んだ雨水が、井戸から湧 き上がっているんだけど、その湧き上がる高さとか、水の量をあちこちで調べるの。 -
調べるってどうやって?
-
今から説明するからよく聞いてね。
-
はい!
- ▲ 地下水が自然に湧き上がる
-
まず、
自噴井 っていうのは地下水脈 にフタをしている地層 を掘り抜いた井戸なの。深いところの地下水は、ポンプを使わなくても自然に湧き上がってくるよ。 -
わーい!
噴水 ! -
喜ぶのは早すぎでしょ。
-
むむ。この
掃除機 のホースのようなものなんだ? - ▲ 地下水の湧き出す量を調べるバケツと湧き上がる高さを調べるチューブ
-
このチューブを使って、地下水の湧き出す高さを調べるよ。
-
おもしろそう!
-
さあ、外で実際に調査してもらうよ!
-
はーい!
- ▲ 時計とバケツで1分間に湧き出す量を調べる
-
測る人と記録する人にわかれて協力してね。
-
じゃあ僕は測るね。
-
じゃあ私は記録するね。
-
場所と、1分間にたまった水の量と、チューブの中でどのくらい高く上がるかを記録してね。
-
忘れないうちにメモメモ。
-
次はここよ。
-
▲ 平成の
名水百選 に選ばれた雲城水 -
ゴクリ。おいしい!
-
ナス子ちゃん、いきなり飲んじゃったの?
-
ここは、平成の名水百選に選ばれた雲城水よ。
-
さっすが~わたし!水の味がわかる女。
- ▲ 測定の様子
-
こうやって湧き出し口にチューブを付けて、水が上がってくる高さをものさしで測るよ。
-
はい!
-
よいしょっと。これは大変な作業だ。
- ▲ 雲城水の湧出量を測定
-
みんな頑張って~!
-
まかしとけって~!
-
メモメモ。
-
次は空から調べるよ。
-
でたー!ドローン!
-
操縦 ならまかせて! -
地球犬くん、操縦できるの?
-
地球研の研究会で教えてもらったんだ!
- ▲ ドローンを利用して海水面の温度を測る
-
これはもしかしてドローンに海の表面の温度が測れるカメラが付いているのかな。
-
さすがね!地下水が湧いているところは海水と温度が違うはずよ。
-
ふむふむ。
-
どう、僕の操縦。
-
(ドヤ顔だ・・・ここはほめておくか)
-
すごいすごい!
-
陸と海の温度の違いがわかるね。
-
でも海水の温度が違うところが見つからないね?
- ▲ 温度計で水温を測りながら地下水が湧いている場所を探す
-
空からだと温度の変化がはっきり見えないのかな?じゃ次は温度計で水温を測りながら地下水の湧いている場所を探すのよ。
-
え!?
-
こっちの
端 から向こうの端まで、少しずつ移動しながら温度計で海水の温度を測っていくの。 -
な、なんと地道な作業、、、
-
頑張ってね~
-
ナス子ちゃん、さっきからメモと
応援 しかしてないよね・・・ -
バレたか。
- ▲ 雲城水のすぐ横は漁港
-
みんな
頑張 ったね。 -
日が暮れちゃったね。
-
ん?ここは?
- ▲ 一年に一度の水まつり
-
今日は年に一度の水祭りよ!
水難除 け、水への感謝 を祈願 しているの。 -
やった~!お祭り
-
あの、わたくし一日動いて大変お腹がすいています。
-
(ナス子ちゃん、そんなに動いてたっけ・・・。)
研究ってこんなに歩き回るって知らなかったな。 -
あ!流しそうめんだ!
- ▲ 名水で流しそうめん
-
名水の雲城水を使っているわよ!
-
冷たくておいしい!
-
お姉さん今日はありがとう!
-
またいつでも来てね!
福井県・小浜市
- 地理:
- 福井県の南西部。京都から電車で3時間
- 気候:
- 日本海式気候
- 経済:
- 伝統産業は若狭めのう細工、若狭塗箸、若狭和紙
- 宗教:
- 寺社・史跡がたくさんある。古くから続くお祭りも。
- 食文化:
- 一塩した鯖をぬか漬けにした「へしこ」が有名
- 建築:
- 伝統的な町並みが残されている
今回のガイド
本田 尚美
総合地球環境学研究所 プロジェクト研究推進支援員
専門は沿岸海洋学。小浜湾(福井県)や別府湾(大分県)、大槌湾(岩手県)などをフィールドに、湾に注ぐ河川水や海底から湧き出る地下水の性質・季節変化を調べています。温かい地下水(温泉)と猫と食パンが好き。