
2017年12月5日(火)にナレッジキャピタル超学校 地球研×ナレッジキャピタル おいしい地球環境学がグランフロント大阪にて開催され、35名の方にお越しいただきました。
本イベントは一般社団法人ナレッジキャピタルの超学校、新シリーズ「おいしい地球環境学」として開催されました。ナレッジキャピタル超学校は、開放感あふれるカフェにて、飲み物片手にリラックスした雰囲気の中で、研究者の話を聞くことのできるプログラムです。今回、開講した「おいしい地球環境学」は、地球環境問題の根本を自然と人間とのかかわり合い、つまり人間文化の問題と捉え、さまざまな学問分野の壁を超えて問題解決へ向けた研究を紹介する全3回の連続講座です。暮らしを良くしながら、自然と折り合いをつける、そんな“おいしいとこどり”の研究を紹介します。
全三回講座の第二回目となった今回は、水野広祐教授(地球研/京都大学東南アジア地域研究研)が「荒廃泥炭地の回復にむけた挑戦」と題して取り組みを紹介しました。水野教授は、地球研の「熱帯泥炭地域社会再生に向けた国際的研究ハブの構築と未来可能性への地域将来像の提案」のプロジェクトリーダーを務めています。インドネシアの泥炭地(水に浸かった植物が腐らずに長年堆積したもの)が、開発によって乾燥し火災が頻発している現状を説明し、自らの調査を通じて、地域住民との対話や行政への働きかけが、泥炭地復興の重要な鍵であることが語られました。会場からは「インドネシアの行政の方に対してどのように働きかけるのか」「サゴヤシの他にも泥炭地に適した植物はあるのか」など、さまざまな質問があり、活発なやりとりが交わされました。
■当日の様子

インドネシアでの取り組みについて語る
水野教授

リラックスした雰囲気でトークに聞き入る聴衆

遠山真理サイエンスコミュニケーターが加わり、
会場からの質問に答える様子