地球研オープンハウス2012

地球犬と行く!世界一周の旅 ~高所プロジェクト編~

写真 納豆をつくるダイズは、トウモロコシ畑に混作されていました。トウモロコシ畑には、コナラの落ち葉が一面に敷きつめられています。落ち葉が雑草の繁茂を抑え、また分解して肥料になるのです。畑で必要な大量の落ち葉を採集するため、畑の周囲にはコナラ林が保護されています。3年に1度、村で一番古いとされるコナラの木の前で、豊作祈願の儀礼を行います。
写真 畑の農作業を終えて家に戻る親子に出会いました。頭から提げる大きな籠には農具が入っています。道端に枯れ枝が落ちていれば、薪にするため拾って帰ります。食べごろの果実がなっていれば、おやつのために採って帰ります。赤ちゃんのお守りは子供の仕事です。
写真 家に戻る途中、村共同の水場では、洗濯をする人たちがいました。山の小川から水路を引いて、飲み水や洗い物に利用しています。また、水の流れで水車を回し、製粉したり、マニ車を回します。水場には常に多くの人が集い、村人のあいさつや情報交換の場になっています。
  一方で、共同利用のため、水を汚すとみんなに迷惑がかかります。急いでいても順番を守らなければなりません。コミュニティーのきずなは、裏を返せば衆人環視のきゅうくつさになります。このようなコミュニティーの規範をきゅうくつに感じ、就学や就職をきっかけに町に移住する若者が増えています。これは、日本の農山村の現状と同じです。
  わたしたちのプロジェクトでは、ヒマラヤ・チベット高地に暮らす人々の健康状態を、生活様式や自然環境とのつながりのなかでとらえ、日本の事例と比較しながら、問題解決の糸口をさぐっていきたいと思います。
解説者紹介&まとめ

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