2022(令和4)年度 総合地球環境学研究所 実践プロジェクト
インキュベーション研究(IS)・予備研究(FS)公募要領

《1/20更新》

第4期は、3つの実践プログラムが1年ずつずれながらプログラムを開始します。

各プログラムについて、プログラム開始1年目に研究が開始する1年目公募と、2年目に研究が開始する2年目公募の2回の公募が行われます。

1つ目の松田プログラムは、今年度公募を行う2022年度開始分(1年目)と、来年度公募を行う2023年度開始分(2年目)の2回となります。

2022年度開始分(1年目)はISとFSを募集しており、研究発展プロセスとしては下記の通りとなります。

  1. 1)2022年度にISを実施、2022年度末にFSに移行するための審査を受ける
  2. 2)
  3. 2022年度にISを実施、2022年度中にFSに移行するための審査を受け、さらに2022年度末にFRに移行するための審査を受ける

  4. 3)2022年度にFSを実施、2022年度末にFRに移行するための審査を受ける

一方、2023年度開始分(2年目)もISとFSを募集しますが、研究発展プロセスは下記の2種類となります。

  1. 1)
  2. 2023年度にISを実施、2023年度中にFSに移行するための審査を受け、さらに2023年度末にFRに移行するための審査を受ける

  3. 2)2023年度にFSを実施、2023年度末にFRに移行するための審査を受ける

なお、ISからFSへの移行審査を通過しなかった場合は、その年度で研究終了となります。

詳細については公募説明会でご説明いたします。

公募説明会

地球研の研究や公募するプログラムの説明、公募の事務的な質疑応答等を目的とした、教職員向けの説明会をzoomにより開催いたします。参加を希望される方は詳細をお知らせしますので、総合地球環境学研究所 研究企画係(E-mail)までお知らせください。

 2022年1月7日(金)13:30-14:30

この日時でご都合がつかない場合は、個別に対応いたしますのでお問合せください。

Ⅰ 総合地球環境学研究所の設立趣旨

総合地球環境学研究所(以下「地球研」という。)は、地球環境問題の解決に向けた学問を創出するための総合的な研究を行う目的で大学共同利用機関として2001(平成13)年に創設されました。

地球研の使命は、諸分野で個別に取り組まれている研究を俯瞰し、環境問題の本質を解明するとともに、人間と自然とのあり方を統合的に提示することにあります。設立当初から「地球環境問題の根源は、人間文化の問題にある」と位置づけ、文理融合を中心とした「学際研究」や、研究者と社会の直接の連携に根ざした「超学際研究」を特色とする、多様な研究プロジェクトを通して、課題解決型の研究に取り組んできました。

超学際研究:超学際研究とは、研究者のコミュニティが、研究者以外の社会の様々な関係者(ステークホルダー)と連携・協働して、新たな智の創出を行う研究を指し、ステークホルダーの特定から、協働のための企画作り、共同研究の実施、研究成果の発信と社会での実装まで、さまざまな過程から成ります。

Ⅱ プログラム-プロジェクト制

2016(平成28)年度から、新たにプログラム-プロジェクト制を導入し、ボトムアップ型のプロジェクトを統括・統合し、総合知の形成を強力に推進する体制としました。プログラムは「実践プログラム」と「戦略プログラム」からなります。

実践プロジェクトでは、プログラムディレクターのリーダーシップのもと、実践プログラムの研究テーマに沿って、研究を進めていただくことになります。研究代表者は、実践プロジェクトのプロジェクトリーダーとして地球研に所属していただき、大学、研究機関、企業、地方公共団体等と連携し、地球研という場において研究グループを形成することになります。その際、地球研の持つ様々なリソースを活用していただくことができます。最終的な研究成果として、地球環境問題の解決に向けた学術的研究の実施と社会における協働実践を通じて、人々の意識・価値観や社会の具体的なあり方の転換などの選択肢を構築・提示することが求められます。

実践プロジェクト

実践プロジェクトの形成は、地球研における内部審査と外部評価を経ながら、研究内容を深化させ、練り上げていくシステムに特徴があります。インキュベーション研究(IS)、予備研究(FS)、フルリサーチ(FR)の段階があり、FRの前に準備期間としてプレリサーチ(PR)を経ることができます。また、直ちに実践プログラムに貢献できる研究提案は、ISの段階を省略し、FS段階から開始することができます。

Ⅲ 公募を行うプログラム

研究プロジェクトの公募は、地球研のミッション及び実践プログラムのミッションステートメントに基づき行います。実践プログラムは複数設定されますが、今回は松田プログラム(科学と在来知との接合による総合的な環境文化の創成)の公募のため、別添のミッションステートメントが示す方向性を理解の上、研究の内容がその方向性と合致もしくは部分的に関係することが要請されます。

ISから開始する研究提案とFSから開始する研究提案の2種公募を行っています。FS段階からの研究提案は開始後約半年でFR内部審査を受ける必要があるため、プログラムの内容を十分に理解いただいている必要があります。

プログラムおよび
研究テーマ
研究内容の概要
(松田プログラム)
科学と在来知との接合による総合的な環境文化の創成
地球環境問題の現場に作用する諸力の複雑な交錯と結合の過程を、学際的、超学際的手法によって解き明かす。とりわけその過程における文化の役割を射程に入れて、持続可能な未来社会における人と自然の新たな相互関係性を展望する。

プログラムが求める研究内容等についてのご質問や申請するプロジェクトとの関係についてのご相談は、直接プログラムディレクターにお問い合わせください。
プログラムディレクター・松田 素二 特任教授・連絡先:E-mail

Ⅲ 研究プロジェクトについて

実践プロジェクト形成の各段階は下記の通りです。

これらの共同研究は地球研と研究代表者の所属機関との間の組織的な連携により行い、必要に応じて、連携協定を締結します。

インキュベーション研究(IS)

地球環境問題の解決に向けた総合的な研究における新たな研究シーズを発掘することを目的とする共同研究で、1年後に、地球研の内部審査を経てFSに進むことになります。予算規模は1年間100万円が限度額になります。

なお、採択後、IS期間を6ヵ月とし、内部審査により次のFSに進む選択をしていただくこともできます。この場合は、予算は当初申請額の半額になります。

予備研究(FS)

FRとしての実行可能性を検証するために行う予備的な共同研究で、予算規模は、1年間400万円が限度額になります。

FS段階では、FS責任者は、地球研の客員教員になっていただく必要があります。(地球研所属のFS責任者は、専任の研究教育職員となる人事審査があります。)

採択後、地球研の内部審査(例年11月下旬開催)及び国内外の外部評価委員で構成される研究プログラム評価委員会(例年2月開催)による評価を踏まえ、地球研研究戦略会議による採択、地球研運営会議の承認を経て、早ければ2023(令和5)年4月以降にFRに進むことができます。

プレリサーチ(PR)

外部評価を経て、FRへの移行が決定された後、1年以内の準備期間をおくことができます。予算規模は、1年間1,600万円(1年に満たない場合は月割りで減額)が限度額になります。この期間は、プロジェクトを実施する研究員の公募等、FR開始時からスムーズに研究開始できるように様々な準備を進めていただけます。

地球研への異動やクロスアポイントメント等の手続きが完了し、地球研内に専任の身分(教授又は准教授)を有していることが、PR開始の条件となります。

フルリサーチ(FR)

XとZの二種類があり、FR移行までは相互変更が可能です。二つは研究テーマの性格や文理融合・連携の方法の多様性を尊重するために設けられたもので、プロジェクトの重要性の違いを表したものではありません。

X(FR年間予算が上限5,000万円/5年間で2億5千万円上限)

Z(FR年間予算が上限3,000万円/5年間で1億5千万円上限)

各研究段階に示している予算額は運営費交付金として配架される予算額に応じて変更される場合もあります。あらかじめご承知おきください。

Ⅳ プロジェクトリーダーの人事手続きについて

地球研の研究プロジェクトとして採択された場合、プロジェクトリーダーは地球研への完全移籍、またはクロスアポイントメント制度の適用により、地球研の専任教員(教授または准教授)になっていただく必要があります。いずれの場合も、地球研と研究代表者の所属機関の間で採用等の人事上の手続きについて十分に協議を行い、必要に応じて連携協定ないし覚書等に定めるものとします。

クロスアポイントメント制度を利用することを予定している場合は、FSからFRへの移行に伴う11月の内部審査(研究審査・報告会)までに、所属機関と協議のうえ、地球研の業務に対するエフォート率を提示していただきます。地球研では、可能な限り地球研の業務に専念していただくという考え方のもと、クロスアポイントメント制度を利用した場合の地球研業務(所内会議等への参加を含む。)のエフォート率は70%以上とすることを方針としています。

Ⅳ 公募について

1.提出書類 

1)IS
  1. ・様式1-1a,b
     2022年度 実践プロジェクト・インキュベーション研究(IS)申請書
      1-1a:(WORDPDF
      1-1b:(WORDPDF
     (1aは所外申請者用、1bは所内申請者用で、承諾書の箇所のみ記載が異なります。)
  2. ・様式1-2
     IS研究計画書(WORDPDF
  3. ・申請者履歴書(WORDPDF
  4. ・参考意見を伺える方2名の氏名及び連絡先(Ⅵ公募について4.申請資格2)に該当する方のみ)
2)FS
  1. ・様式1-7a,b
     2022年度 実践プロジェクト・予備研究(FS)申請書
      1-7a:(WORDPDF
      1-7b:(WORDPDF
     (7aは所外申請者用、7bは所内申請者用で、承諾書の箇所のみ記載が異なります。)
  2. ・様式1-8
     2022(令和4)年度 実践FS研究計画書(WORDPDF
  3. ・申請者履歴書(WORDPDF
  4. ・参考意見を伺える方2名の氏名及び連絡先(Ⅵ公募について4.申請資格2)に該当する方のみ)

2.提出期限

2022年1月24日(月) 10時必着(日本時間)

電子メールの添付ファイルとして電子ファイル(PDF形式)で提出すること(様式1-1、1-7は公印押印済みのものをスキャンすること)。応募時の電子メールの件名は「【2022年度IS(またはFS)公募】所属機関名・氏名」とすること。電子メール受信後に受領確認のメールを返送しますが、万一、1月26日(水)13時までに受信確認メールが届かない場合は、お問い合わせ願います。
なお、公印押印済みの様式1-7は、2022年1月31日(月)までに、郵送(必着)又は持参してください。

3.提出先

(電子メール)
E-mail

(郵送又は持参)
〒603-8047 京都市北区上賀茂本山457-4
総合地球環境学研究所 企画連携課研究企画係

4.申請資格

  1. 1)国、公、私立大学等の教授、准教授、講師及び助教
  2. 2)上記1)に準じる者(この場合、応募者について意見を述べられる方2名の氏名と電話及びEmailアドレスを必要とします)

5.研究期間

2022年4月~2023年3月末

6.所要経費

旅費及び消耗品費等について、予算の範囲内において地球研が負担します。ISは100万円、FSは、400万円以内で、予算計画を立ててください。なお、IS、FS期間中の備品(単価10万円以上)の購入は認められません。

7.公募後のスケジュール(現在における予定であり、変更が生じる場合もあります。)

インキュベーション研究(IS)
  1. ・書類締切
  2. 2022年 1月24日(月)

  3. ・書類審査結果通知
  4. 2022年 1月31日(月)

  5. ・研究内容発表会(書類審査通過分ヒアリング)
    (@地球研)
  6. 2022年2月24日(木)
    (予備日※)2月25日(金)

  7. ・研究開始
  8. 2022年 4月 1日(金)

  9. ・IS報告・FS移行発表会(@地球研)
     【10月からFS移行を希望するISのみ】
  10. 2022年 9月頃

  11. ・研究審査・報告会(@京都市内)【FSのみ】
  12. 2022年11月29日(火)~12月1日(木)

  13. ・研究プログラム評価委員会(ヒアリング審査)
     (@地球研)【FSのみ】
  14. 2023年 2月7日(火)~9日(木)

  15. ・IS報告・FS移行審査会(@地球研)
     【ISのみ】
  16. 2023年2月21日(火)
    (予備日※)2月22日(水)


※予備日とは、応募多数等の理由により当初予定日に審査を終了できない場合等のための振替日等のことです。申請者が指定するという趣旨のものではありません。

8. 審査と採択後の流れ

採択の所内審査は、申請内容に対して書類にて審査を行い、書類審査を通過した課題については、地球研所員参加による公開発表を経て、研究戦略会議において総合的な審査を行います。

なお、地球研が研究プロジェクトの評価・採択にあたって重視するのは、1)研究の範囲とその重要性 2)研究提案の妥当性 3)適切なプロジェクト設計 の3点です。

1)においては明確な背景・課題のもとに、既存の研究を踏まえた上で独創性のある研究を求めています。地球研の研究プロジェクトはすべて国際共同研究ですが、これは単に海外の研究調査地で研究を行うことを意味するわけではなく、国際的な枠組みの中に関連づけられる研究であることが求められます。また、専門分野の領域にとどまらず、研究課題や概念において多様な分野の観点が統合されている必要があります。

2)においては、プロジェクトリーダーの学術的な背景だけではなく、社会との連携やマネジメント能力を有していることや、研究目的の達成に向けて適切な方法論を適用することが求められます。

3)においては、研究目的および人的・物的資源や予算を含めて、プロジェクトが適切な構造となっていることが求められます。

【ISから開始するもの】

ISに採択後、地球研の目的や実践プログラムのミッションの理解を深めるとともにFSに向けた研究方向の意見交換を目的として、地球研において、研究参加予定者やプログラムディレクター、地球研職員などを含むワークショップ(地球研主催)に参加していただきます。また、FSへの移行については、2022(令和4)年10月からFS移行を希望する場合は2022(令和4)年9月に、2023(令和5)年4月からFS移行を希望する場合は2023(令和5)年2月下旬にISの報告とFS研究計画の発表をしていただきFS移行審査を受けることになります。

【FSから開始するもの】

FSに採択後、2022(令和4)年11月末の研究審査・報告会においてFSの報告とFR移行計画を発表していただき、研究戦略会議の審査を経て、2023(令和5)年2月開催の研究プログラム評価委員会に進むことになります。地球研では、将来的にFRを実施する前提でIS・FSの採択と研究プロジェクト形成を実施するため、すべてのFSはFR移行審査を受けることになります。

9. 参考資料

申請書の作成について、次に示す地球研の要覧・ホームページを参照してください。

  • 総合地球環境学研究所における研究活動の基本方針:PDF
  • 地球研のめざすもの:地球研HP
  • 設立の趣旨と目的:地球研HP
  • 総合地球環境学研究所研究プログラム-プロジェクト規則:PDF
  • 総合地球環境学研究所研究プロジェクト実施細則:PDF
  • 総合地球環境学研究所FR、FS及びIS審査実施要領:PDF
  • 総合地球環境学研究所研究教育職員の任期に関する規則:PDF
  • 大学共同利用機関法人人間文化研究機構プロジェクト研究員規程:PDF
  • 松田プログラムミッションステートメント:PDF
  • 実践 IS ・FS 公募説明会 質疑応答集:PDF 《1/20更新》

10. 留意事項

  • 提出書類は、使用言語が指定されている部分はその言語で、指定されていない部分は英語又は日本語で記載してください。
  • 研究内容発表会(書類審査通過後の発表)での使用言語は日本語または英語とし、参加する際の旅費は申請者の負担とします。
  • 研究審査・報告会での使用言語は、日本語または英語ですが、研究プログラム評価委員会での使用言語は、英語とします。
  • 研究内容発表会、研究審査・報告会、研究プログラム評価委員会での発表は、原則、各発表会場で行うこととします。

問い合わせ先

管理部企画連携課研究企画係
Tel:075-707-2148
E-mail: E-mail

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