プロジェクトの概要
2015年3月に内閣府から、公的研究資金による研究成果を社会から広く容易に利用できるようにしてイノベーションをうながす「オープンサイエンス」の方針が打ち出された。オープンサイエンスは、具体的には学術論文や科学データの無料オンライン公開(オープンアクセス)のかたちをとる。
オープンアクセスが一般化すると、特定の問題に関心をもつ市民が、自身の専門技能や知識を活かしつつ、職業研究者とは異なる立場/視点/意識でデータを収集・分析することによって、職業研究者が思いもよらない研究手法や解釈を生み出す可能性が高まる。すると、職業研究者が市民発の研究手法や成果を取り入れるとともに、社会との協働をより強く意識した課題設定や成果発信を行なうようになり、研究が新しい方向へ発展してゆくものと予想される。そこに、地球環境学にかかわる諸機関に蓄積された多様な情報を効率的に検索・分析するしくみがあると、地球環境研究におけるイノベーションの創出を支援できる。
そこでこのコアプロジェクトでは、オープンサイエンス時代の到来を見すえ、研究者以外の利用者にもつかいやすい地球環境研究情報の検索・提供サービスを実践プロジェクトおよび研究者、市民と協働して開発し、実用化する。サービスを開発する過程で、地球環境学のオープンサイエンスにかかわる超学際コミュニティを形成するとともに、研究データの公開を促進することによって、地球環境学にオープンサイエンスを研究風土として定着させる。

サービスの構成
FS責任者
氏名 | 所属 |
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近藤 康久 | 地球研研究高度化支援センター准教授 |