2019年11月7日、地球研の「人口減少時代における気候変動適応としての生態系を活用した防災減災(Eco-DRR)の評価と社会実装」プロジェクトリーダー吉田丈人准教授と滋賀県立大学環境学部の瀧健太郎准教授によるポスター発表が、第22回河川生態学術研究発表会の最優秀賞を受賞しました。
(ポスター概要)
地球研では、生態系を活用した防災減災(Eco-DRR)がもつ多機能性の評価と社会実装に貢献する研究プロジェクトが進んでいます(本研究期間:2018年度〜2022年度)。気候変動による影響のうち自然災害に注目し、自然災害リスクに対応する具体的なアプローチとしてEco-DRRを研究しています。Eco-DRRは、生態系がもつ防災減災機能を利用しつつ、生物多様性・生態系が提供する多様な生態系サービスを同時に享受しようとする適応手法です。Eco-DRRの社会実装における課題の一つは土地利用であり、人口の分布や社会状況は土地利用と密接に関係しています。世界に先駆けた人口減少を経験している日本でこそ、今後、同様の人口減少が予測される多くの国々に対し、Eco-DRRの社会実装モデルを示すことができると考えています。
(共同研究者)
同ポスターセッションでは、地球研の島内梨佐研究推進員と京都大学地球環境学堂の深町加津枝准教授も「大津山麓のEco-DRRに関わる伝統知・地域知」と題して共同発表を行いました。

吉田丈人准教授(左)、島内梨佐研究推進員(右)