2019年4月3日、地球研の 環境トレーサビリティープロジェクトの 陀安一郎教授、藤吉麗研究員と FEASTプロジェクトの Steven McGreevy准教授、Christoph Rupprecht上級研究員による共同研究「Trust me? Consumer trust in expert information on food product labels」が、スロベニアにて ERA Chair for Isotope Techniques in Food Quality, Safety and Traceabilityが主催したシンポジウム 1st ISO-FOOD International Symposium on Isotopic and Other Techniques in Food Safety and Qualityにおいて、ベストポスター賞を受賞しました。
近年、食品の産地や純度は、安定同位体比の分析から調べることが可能となってきており、本ポスターでは、科学者が発信する食品の産地や純度という科学的情報に対して、一般の消費者の信頼度についてオンラインアンケート調査をおこなった結果を示しました。
食品に対する5つの情報源(生産者、行政、生産者団体、消費者、科学者)の発信する情報をラベルで表し、5か国(日本、アメリカ、ドイツ、中国、タイ)と4種の食品(牛乳、食用油、はちみつ、ワイン)で比較を行いました。その結果、国や食品の種類によらず、科学者が発信する食品の産地や純度の科学的情報は、それ以外の情報と比較して高い信頼度を有することが明らかとなりました。
この結果は、安定同位体情報が今日のグローバルな食品流通システムにおいて、食品への信頼という点において重要な役割を有する可能性を示しています。

受賞した藤吉麗研究員

賞状