平成30年7月30日(月)に総合地球環境学研究所(地球研)にて「平成30年度京都市青少年科学センター未来のサイエンティスト養成事業 夏期講座 『よく観て描く 植物のかたちと地図』」が開催され、23名の小中学生が参加しました。
講師は地球研の熱帯泥炭地プロジェクトの塩寺さとみ研究員です。塩寺研究員は森林生態学を専門とし、熱帯泥炭地の生態系の特徴を捉えるとともに、人為的攪乱による泥炭地への影響評価、および泥炭地生態系の回復プロセスについての研究を担当しています。
参加者はまず、塩寺研究員から講座の目的等について説明を受けた後、それぞれ自己紹介を行い、各自好きな植物を選び植物画を描くことに挑戦しました。植物画を描くにあたり、定規で長さを測ったり、ピンセットで細かく分解して葉や茎の様子を詳しく調べたり、ルーペを使用して細部がどうなっているかを丹念に確認したりして、植物の構造への理解を深めながらの作業となりました。
さらに、配布された草原・河原の植物や、森の植物をまとめた植物リストを使い、参加者は自分が選んだ植物がどの植物であるかを特徴と照らし合わせて見つけることにも挑戦した。リストに書かれている植物の分類(科/属)や生えている場所、大きさなども学ぶことができました。
最後のまとめとして、参加者は描いたイラストを見せながら、各自気づいた点を発表し、葉の付き方や大きさ、色の違いといったそれぞれの発見が共有されました。塩寺研究員からは、それぞれの場所に生えている植物にも興味を向けてほしいと話があり、描いた植物画はそれぞれおみやげとして持ち帰りました。
講座後の参加者のレポートでは「もっとたくさんの植物の種類を勉強したい」や「身の回りの植物の観察カードを作りたい」などの声がありました。
地球研は、平成23年度に京都市青少年科学センターと連携協力に関する協定を締結し、
科学センターが主催する未来のサイエンティスト養成講座に協力しています。
講座内容や自身の研究を説明する塩寺研究員
植物の説明を熱心に聞く参加者
好きな植物を吟味する参加者
選んだ植物を熱心に描く参加者
描いた植物の様子