実践プログラム3セミナー「存亡リスク:認知・評価・予防」
- 日 時
- 2021年10月14日(木)10:00-11:30
- 会 場
- オンライン開催
※ID・パスコードはお問い合わせください。
- 主 催
- 総合地球環境学研究所 実践プログラム3
- 講演者
- 宇佐美誠先生(京都大学 大学院地球環境学堂教授)
- 内 容
- 近年におけるグローバル・リスクの増大を前にして、英語圏では過去20年間、存亡リスクに関する学際的研究が大きく発展してきた。存亡リスクとは、人類がたとえ滅亡にいたらなくとも、文明を発展させる潜在力を恒久的に失うような危機的状況が発生する可能性である。人類がこのリスクを成功裡に回避するならば、極めて長期間にわたり膨大な数の諸個人が生存し文明を発展させるだろうと予期される。そのため、存亡的危機の生起確率がいかに小さかろうとも、これを僅かに減少させる努力にさえ、巨大な価値が認められる。こうした主題の実践的重要性にもかかわらず、海外の存亡リスク研究の成果を踏まえた学術的考察は、日本では皆無に近い。こうした国内外の研究状況のなか、本講演では、認知・評価・予防の3段階にそくして、存亡リスク研究の理論枠組みの改良を提案し、主要な個別リスクを概観した上で、これらのリスクを予防する社会制度に関わる諸課題を考察したい。
- 連絡先
- 実践プログラム3 上田