プログラム3 フューチャー・デザイン+哲学ワークショップ

Philosophy for Futurability
日 時
2019年2月4日(月)9:00 - 17:00
場 所
総合地球環境学研究所 セミナールーム3・4 (⇒アクセス
言 語
日本語
主 催
総合地球環境学研究所 実践プログラム3
開催趣旨

このたび “Philosophy for Futurability” と題して、哲学研究者・実践者を地球研にお招きし、フューチャー・デザイン+哲学ワークショップを開催する運びとなりました。

このワークショップの目的は、現在実践されている「フューチャー・デザイン」の取り組みを踏まえながら、さらにその将来を見据え、あるべき「将来可能性」の理念を探究することです。これは地球研全体の理念にも関わるものとなるはずです。

哲学は「将来」ないし「未来」に関して、古来様々な議論・思索を重ねてきました。それは既に決定されているのか、そもそも存在すると言えるのか。「未だ存在しない」将来に対して、我々はどのような責任を負うのか。そもそも責任とは何に由来するものなのか。人類の技術が人類自身の存続を危うくするということが強く意識された20世紀後半以降、「世代間倫理」は倫理学の大きなトピックともなっています。こうした問題に関する哲学的議論を共有することが、このワークショップの趣旨のひとつです。

ただし同時に肝心なことは、参加者それぞれが〈問い〉の場に加わる、ということです。そうして〈共に哲学する〉ことを、このワークショップは目指しています。そのために今回、参加者それぞれの問いと対話をうながす「哲学対話」を取り入れました。そこでは「哲学の知識」は一切必要ありません。むしろ様々な観点から問いが示され、対話において深められることこそが目標です。

実のところ、フューチャー・デザインの実践において為されていることも「自分たちの日常生活の自明性を問い直す」ということにほかなりません。哲学とフューチャー・デザインとは、「将来」という主題において関連するばかりでなく、その実践においても結びつくように思われます。理論・実践の両面から、このあいだに存する可能性を繰り広げよう、というのが今回の目的です。従って、これは一回限りのイベントというより、その後の可能性を切り拓くための出発点となるものです。

このワークショップを一つの機会として、哲学・人文学の新たな可能性が地球研においてさらに模索されるようになれば、と願っています。多くの皆様のご参加を心待ちにしております。

連絡先
実践プログラム3 上田E-mail

++INTRODUCTION++

  1. 9:00 - 9:30 イントロダクション
  2. 9:00 - 9:10:開催趣旨・報告者ご紹介
  3. 宮田晃碩(東京大学大学院博士課程)

  4. 9:10 - 9:30:フューチャー・デザインがもたらすいくつかの問い
  5. 太田和彦(地球研)

  6. 9:35 - 10:55 フューチャー・デザインと哲学 ◆ 対談・フロアディスカッション
  7. 西條辰義(地球研)/佐藤麻貴(UTCP)/安成哲三(地球研)

  8. 11:05 - 11:45 ハンス・ヨナスと世代間倫理 ◆ 報告・フロアディスカッション
  9. 安部浩(京都大学)

  10. 〈昼休み〉
  11. 12:45 - 14:00 哲学対話「未来への責任なんて成り立つの?」(仮) ◆ 短報・哲学対話
  12. 角田将太郎(NPO法人こども哲学・おとな哲学アーダコーダ)

  13. 〈休憩〉
  14. 14:15 - 14:55 エマニュエル・レヴィナスと対話の倫理学
  15. ◆ 報告・フロアディスカッション

    松葉類(京都大学大学院博士課程)

  16. 15:00 - 16:00 哲学対話「対話することってそんなに大事?」(仮) ◆ 哲学対話
  17. 戸谷洋志(追手門学院大学)

  18. 16:10 - 17:00 Closing / Opening – 振り返りと展望 ◆ パネル・フロアディスカッション
  19. 宮田晃碩/太田和彦/西條辰義/佐藤麻貴/安部浩/角田将太郎/松葉類/戸谷洋志

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