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第33回 「人と自然:環境思想セミナー」

農業が環境を破壊するとき―ユーラシア農耕史と環境」プロジェクト(略称:里プロジェクト)では、第33回「人と自然:環境思想セミナー」を下記の通り開催いたします。

  ふるってご参加ください。

詳細チラシはこちら (PDF)です。

テーマ vol.33 「土に住まう」
話し手 : 久住 有生(左 官)
聞き手 : 鞍田崇 (総合地球環境学研究所上級研究員)
日    時 2010年8月31日(火) 15:00〜17:00 (受付:14:00より)
場    所 総合地球環境学研究所 講演室 ( アクセス)
備  考 定員120名/申込不要/聴講無料

■概要

住まうことの本質へ

「日々土に触れ、想うことがある。

地球ができ、数億年かけてつくられた土。
その長い寿命のほんの一瞬を借りて
僕たち左官職人は壁を創っているのだ、と。」

――  久住有生

土壁。伝統的に日本の生活空間を区切ってきたもの。それは、暮らしのもっとも近くにある、いちばん身近な自然のひとつだった。
身近だからこそ、ふだんは意識されることがないが、実は素材とそこに込められた職人の技が住まいの印象に大きく影響を与え、ひいては暮らし方をも左右してきた。
そんな土壁を目にしなくなって久しい。
左官職人の久住有生さんは、伝統的な技術をふまえながら、土壁のいまの“かたち”を追求してこられました。今回のセミナーでは、そのご活動をうかがいながら、自然に寄り添う暮らし、そもそも「住む」とはどういうことか考えていきたいと思います。
■プロフィール
久住有生 KUSUMI Naoki
1972年淡路島生まれ。3歳から鏝(こて)を握る。18歳から修業に出て、いろいろな親方から左官技術を学ぶ。23歳で「久住有生左官」を設立。ドイツ・フランスなどの海外経験も豊富で、日本の文化財建築の現場でも腕を磨く。伝統的な高い左官技術とオリジナルのアイデア・技術で大きな評価を得ている。主な作品に、「金閣寺茶室」(土壁左官、京都・2002)、「JR金沢駅エントランスホール」(漆喰みがき仕上、石川・2004)、「INAXライブミュージアム・どろんこ館」(企画・左官、愛知・2006)、「インドネシア大使館官邸」(修復復元、東京・2007)、「東京国立博物館本館ラウンジ」(壁画再現、2009)など。個展「土の風貌」(大阪・主水書房、2008)など、造形的表現も追及している。
http://www.kusuminaoki.com/
鞍田 崇 KURATA Takashi
哲学者、総合地球環境学研究所上級研究員 1970年兵庫県生まれ、1994年京都大学文学部哲学科卒業、2000年同大学院人間・環境学研究科博士後期課程退学。日本学術振興会特別研究員を経て、2006年より現職。人間・環境学博士。編著に『ユーラシア農耕史』(臨川書店 2008-2010)、共著に『新版古寺巡礼 高山寺』(淡交社 2009)など。
■アクセス
  • 京都市営地下鉄烏丸線「国際会館駅」バスターミナル2番乗り場から、京都バス40系統(京都産業大学ゆき)もしくは50系統(市原ゆき)にて「地球研前」下車スグ(所要時間:約10分)。
  • 叡山電車「京都精華大前」もしくは「二軒茶屋」下車、徒歩10分。
  • 自家用車のご利用はご遠慮ください。
■「人と自然:環境思想セミナー」について
情報化、都市化が進む現代社会では、自然との関わりはもちろん、そもそも自然を感受する感性そのものが失われかねません。そんな中さまざまなジャンルで、新しいまなざしをもって自然の触発をベースとして活躍する人たちがいます。彼らの現在進行形の「思い」を手がかりに、いま求められている自然との関わりの姿を探っていくのが、このセミナーの目的です。わたしたちが特に注目しているのは、日常と感性の力です。日々の生活の中で素朴に感じていることという視点を共有しながら、参加者のみなさんといっしょに等身大の環境問題の意味を吟味していきたいと考えています。
■今後の予定
2010.9.24 最終回 「エピローグ―そこに在るもの」(仮題)
  尹煕倉 (美術家、多摩美術大学准教授)
森 桜 (アート・コーディネーター、森オフィス代表)
【お問い合わせ先】
鞍田 崇(地球研・上級研究員、環境思想セミナー担当)
〒603-8047  京都市北区上賀茂本山457-4
総合地球環境学研究所
TEL:075-707-2382  FAX:075-707-2508
Email:
人と自然:環境思想セミナーのホームページ

 

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