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第22回 「人と自然:環境思想セミナー」

農業が環境を破壊するとき―ユーラシア農耕史と環境」プロジェクト(略称:里プロジェクト)では、第22回「人と自然:環境思想セミナー」を下記の通り開催いたします。

  ふるってご参加ください。

詳細チラシはこちら (PDF)です。

テーマ

エコロジーへの感性を養うアート

日    時 7月10日(金)  15:00-17:00
場    所 総合地球環境学研究所 講演室 ( アクセス)
話 し 手 長谷川祐子さん
(東京都現代美術館チーフキュレーター・多摩美術大学特任教授)
聞 き 手 鞍田崇(総合地球環境学研究所上級研究員)
申込不要 聴講無料

【概  要】

アートとエコロジー、両者の対話がいま求められています。

両者の接続そのものには、もはや目新しさはないかもしれません。環境問題が注目され始めた1960年代末から、アートの現場では、いわゆるアース・ワークにはじまり、エコロジカルなコンセプトを導入する様々な試みがなされてきました。

エコロジーを手がかりにすることが、アートにとってどんな意味があるのか。逆にアートによる表現を、エコロジーはどう受けとめるべきなのか。いま問われているのは、その内実、つまり単にコンセプトを結びつけるだけでなく、融合し深めること。

エコロジーの側についていえば、これはずっと急務な課題といえます。温暖化に象徴されるように、地球環境に対する問題意識がひろく社会一般に共有された感がある一方、実態は抜本的な打開策を見いだせないまま、出口なしの袋小路に入ったかのよう。ともすると、私たちの日常的な環境認識、つまり環境をそのときどきに感受する能力、感性までも萎えかねないのが現状です。

現代アートの最前線で活躍されてきた長谷川さんなら、きっと皆さん一人ひとりの感性に響く作品を明快な語り口でご紹介くださることでしょう。エコロジーを手がかりに新たな基軸を切り開きつつあるアートの動向をうかがいつつ、自然や環境を感受する感性のありようを探っていくのが今回のねらい。眠りかけていた感性を呼び覚ます機会になれば幸いです。

みなさまのご参加、心よりお待ちしております。

【プロフィール】
長谷川祐子 Yuko HASEGAWA 
東京都現代美術館チーフキュレーター・多摩美術大学特任教授
京都大学法学部卒業、東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了。水戸芸術館学芸員、ホイットニー美術館研修(ACC奨学金)、世田谷美術館学芸員、金沢21世紀美術館学芸課長、同芸術監督を経て、2006年より現職。その間、アートやファッション、建築、デザインなど幅広い領域から、人間の身体をも含む環境としての「スペース」(空間)をめぐる視覚表現の動向を提示した「スペース・フォー・ユア・フューチャー」(東京都現代美術館、2007)をはじめ、内外で多くのビエンナーレ、展覧会の企画にかかわり、アートの最前線を斬新かつ明快な切り口で紹介してきた。現在、ウェックスナー・センター・フォー・ジ・アーツ国際芸術諮問委員、グッゲンハイム美術館アジア芸術委員、西九龍文化地区公社理事、美術館評論家連盟会員、犬島アートギャラリープロジェクト・アーティスティック・ディレクターも務めている。
最近手がけた展覧会としては、「池田亮司:+/- [the infinite between 0 and 1](東京都現代美術館、2009)、「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」(同、2008-2009)、「SEJIMA+NISHIZAWA/ SANAA」(サンパウロ:トミエ・オータケ・インスティテュート、2008)、「ライフがフォームになるとき」(サンパウロ近代美術館、2008)などがある。
  (多摩美術大学芸術人類学研究所のホームページ )
¶今後の予定:
第23回/8月14日(金)
「身体環境としての衣服」
鷲田清一さん(哲学者・大阪大学総長)
【お問い合わせ先】
鞍田 崇(地球研・上級研究員、環境思想セミナー担当)
〒603-8047  京都市北区上賀茂本山457-4
総合地球環境学研究所
TEL:075-707-2382  FAX:075-707-2508
Email:
人と自然:環境思想セミナーのホームページ

 

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