地球研のめざすもの

基幹研究ハブ
総合地球環境学の構築に向けて

プログラム一覧

地球研では、人間と自然系との相互作用環の理解の上にたって、地球環境問題の解決に資する研究をさまざまな領域について進めています。研究領域として、循環、多様性、資源、文明環境史および地球地域学の5つの領域プログラムを設定し、それぞれの領域プログラムのもとに多様なテーマを掲げた研究プロジェクトを推進しています。研究で対象とする地域や時間のスケールはさまざまですが、研究所として個々の研究プロジェクトを分野横断的に束ねて、総合地球環境学を構築する方向性を明確に提示することが重要であると考えています。

第 I 期研究プロジェクト

2004年度から始まった6年間にわたる第Ⅰ期中期目標・中期計画では、水循環、気候変動、地下環境、生態系、食料生産システム、疫病、景観、文明など多岐にわたるテーマ群を研究対象として取り上げてきました。これらの個々の研究は、特定の領域プログラムに依拠したものとして仕分けされてきました。

第II期研究プロジェクト

第 I 期の領域プログラムを踏まえながら、よりわかりやすい枠組で地球環境問題に関する統合知(consilience)を介して総合地球環境学を構築することが地球研の大きな使命です。2010年度から始まった第II期には、領域プログラムと未来設計イニシアティブ*を連動させることで地球環境問題の本質を明らかにし、新しいパラダイムによる未来社会のデザインを目指す研究プロジェクトを立ち上げていくことを目標としています。

*未来設計イニシアティブ

未来設計イニシアティブは、第Ⅰ期以来の領域プログラムにおける認識科学的アプローチを横断的に統合する設計科学的アプローチの形をとります。人と自然系の相互作用環の多種多様な形態を把握した上で、未来可能な社会制度を設計します。世界各国で目標に掲げられている未来設計のシナリオ(循環型社会、低炭素社会、自然共生社会など)を検証し、社会のあるべき姿について提言を行います。

現在、以下の3つのイニシアティブが連携し、設計科学に基づく未来設計をしています。
→ 未来設計イニシアティブのリーフレット (PDF)

図 未来設計イニシアティブ

認識科学的アプローチを横断的に統合する設計科学的アプローチを取り入れた「未来設計イニシアティブ」に基づき、

(1)基幹研究プロジェクトの企画立案とガイダンス

(2)未来設計のための方法論の策定と推進

(3)終了プロジェクトの検証と成果の統合

を行います。基幹FSと基幹研究プロジェクトを立ち上げるとともに、未来設計イニシアティブの方法論を具体化し、終了プロジェクトや進行中の研究プロジェクト等の成果と課題を統合しながら、総合地球環境学の構築に向けて、重要で中心的な課題を設定し、新しい研究プロジェクトの立案と育成を行います。

2012年度は、まず3つの動向に基づいて地球環境変動研究の中心課題を設定し、基幹FSや基幹研究プロジェクトを立ち上げるためのワークショップを開催します。また、未来設計イニシアティブセミナーや、進行中の基幹FS・基幹研究プロジェクトシンポジウム等を通して未来設計イニシアティブの具体化を図ります。

図 第一期の領域プログラム

未来設計イニシアティブから統合知、そして地球環境学への道

 

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