厄介な問題としての環境社会問題に取り組む超学際的手法としてのシリアスゲームの共創

  • コアFS1

研究プロジェクトについて

なぜこの研究をするのか

環境社会問題には、あるトラブルを解決するための活動が別のトラブルの原因となる、関わる全員が納得できる解決策がない、問題の性質を解明する間もなく状況が目まぐるしく変化してしまう、などの特徴があります。このような「厄介な問題」(wicked problems)に取り組むためには、研究者だけでなくさまざまな立場の人や組織と連携する「超学際的な」(TD)手法が求められます。立場の異なる人びとが、お互いの価値観や現状認識を共有したり、議論したりするうえで、ゲームをすることは良い潤滑油となることが知られています。特に、社会課題をテーマとしたゲームは「シリアスゲーム」と呼ばれ、EU圏を中心に研究と制作が盛んにおこなわれています。本FSは、地球研の実践プロジェクトを題材として、超学際研究のケーススタディのシリアスゲーム化を進めるとともに、その方法論の整理とシリアスゲーム利用のガイドラインの作成をおこないます。

これからやりたいこと

写真 1:「 共有地の悲劇」をテーマにしたボードゲーム。地球研でのイベント(シリアスボードゲームジャム)を機に一般参加者数名がグループとなり作成。

写真 1:「 共有地の悲劇」をテーマにしたボードゲーム。地球研でのイベント(シリアスボードゲームジャム)を機に一般参加者数名がグループとなり作成。

1)TD実践の事例(地球研の実践プロジェクト)を、複数のゲームで構成された「シリアスゲーム網」として表現する。2)ゲーム化という視点からTD実践を類型化する。3)シリアスゲーム開発に必要な人的・文化的資源の性質を分析する。4)シリアスゲームの制作・活用に際して求められる倫理的配慮を検討する。以上の4つです。コアFS期間中は、2)を中心に進める予定です。

メンバー

コアFS責任者

氏名所属
太田 和彦総合地球環境学研究所
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