• その他

土地利用革新のための知の集約プログラムセミナーシリーズ第7回
「国際農業貿易交渉の現状と課題 農業政策・農業環境政策へのインプリケーション」

日時 2024年8月8日(木)10:00 - 11:30
会場 講演室 および オンライン
※参加希望の方は担当者にお問い合わせください。
参加方法 事前申込制、参加費無料
下記のURL へアクセスいただき、必要事項をご記入の上、お申込みください。
【申込締切:8/6(火)】https://forms.gle/52LzTqAee1GqSazf7
開催趣旨 農地は地球環境問題の緩和やそれへの適応に際して重要な役割を担いうることはよく知られています。多くの農地はその上に建造物がないことから、土地利用の変化について大きなポテンシャルを持っています。

農地利用を考えるときに無視できないのが、農業政策です。OECD加盟国及び新興国の様々な形態の農業支援政策は金額換算でそれらの国々の農業生産額の約20%に達しており、他の一次産業も含めて他産業に比して政策のインパクトは圧倒的です。加えて、それらの農業政策のほとんどがWTO等における農産物貿易交渉の影響を強く受けてきたことも、農業を特徴づけています。たとえば、WTOのもとでの農業協定では、生産と何らかの直接的な関係を有する補助金(カップルされた補助金)は削減義務を負うのに対して、農業環境改善や地域格差是正のための補助金は国際的な拘束を受けません。このような貿易ルール上の合意事項を踏まえて、OECD諸国の農政は構築されてきています。

一方で、地球環境問題に対してこれらの貿易ルールは適切に対応しうるものになっているのかという課題に加えて、WTOのドーハラウンド交渉が進まない間に、国内農業政策に対しての拘束力が極めて弱い多数のEPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)が締結されてきた結果、新たな貿易ルールへのモメンタムそのものの脆弱化という課題にも直面しています。

そこで、農林水産省や外務省において、農産物貿易交渉等に多年にわたり従事してこられた牛草氏をお招きして、WTOやEPA・FTAの歴史的経緯を踏まえて地球環境問題などの新たな地球規模の課題に対応するための貿易ルールのあり方をめぐる展望についてご講演をいただきます。貿易交渉は多様な価値が衝突する場でもあり、また、国内の政治経済社会状況との相克を調整する場でもあります。そのため、交渉担当者には極めて広範な知識と経験が必要とされ、牛草さんはその分野で国内屈指のプロフェッショナルです。「インナー」にいたプロフェッショナルしか見えない景色から、今後の土地利用についての多くの示唆が得られることと確信しています。
プログラム 10:00 趣旨説明
荘林 幹太郎(総合地球環境学研究所)

10:10 講演
「国際農業貿易交渉の現状と課題 農業政策・農業環境政策へのインプリケーション」
牛草哲朗氏(輸入食糧協議会副会長・事務局長)

10:55 質疑応答

11:30 閉会挨拶
荘林 幹太郎(総合地球環境学研究所)
主催 総合地球環境学研究所 土地利用革新のための知の集約プログラム
お問い合わせ 土地利用革新のための知の集約プログラム
戞山(かつやま)
E-mail: katsuyama[at]chikyu.ac.jp  *[at]を@に変えてお送りください

イベント一覧へ