地球研の宗田勝也研究員と立命館大学共通教育推進機構の山口洋典教授による共同研究「声を伝える活動がもたらす新たな活動主体形成のプロセス-難民問題専門情報番組「難民ナウ!」を事例に」が国際ボランティア学会の2019年度(第16回)隅谷三喜男賞を受賞しました。
隅谷三喜男賞は、ボランティア活動における理論構築の必要性から、「ボランティア学」の構築に向けて学術的に優れた成果を挙げた学会員の研究活動に授与されるものです。
共同研究は、難民情報をコミュニティFM放送の番組を通じて「天気予報のように」伝える取り組みが、難民問題に対する新たな活動主体を形成する契機となった背景とその経過を社会心理学的観点から整理し考察しています。15年にわたる活動を4期に分け、担い手と受け手とを媒介するつなぎ手の立ち居振るまいが鍵となり、その関係性の変容が実践のコミュニティにまつわるルール、ロール、ツールを変化させていることを確認しました。一方でいかにして遠くの問題に対する精神的な距離を近づけていくことができるかが実践的かつ理論的な課題であることを示しています。

受賞した宗田勝也研究員

賞状