新型コロナウィルス感染症拡大が水産業全般に与える影響を把握することを目的として、全国の漁業、養殖業、水産関連業(加工、流通、飲食等)の従事者のみなさんを対象に、2020年5月29日より、オンラインで影響把握調査を行います。調査実施主体は全国の水産研究者・実務者有志により結成された研究グループ「新型コロナウィルスの水産業・地域影響研究グループ」で、同グループでは、得られた結果をもとに、社会への情報発信と国際的な学術発表を行う予定です。
調査の目的
新型コロナウィルス感染拡大の影響をうけて、緊急事態宣言が発令され、外出や移動の自粛要請が行われるなど、日常生活に混乱が生じています。これらの生活様式の変化は漁業や水産業にも大きく影響していると報道されていますが、取り上げられる影響の多くは大規模な事業体や系統団体についてであり、日本各地の多様な水産業の現場の状況や携わる個人の意見や考えなどは十分に把握されていない部分があります。
そうした中、全国の水産研究者・実務者有志により結成された研究グループ「新型コロナウィルスの水産業・地域影響研究グループ」は、日常的な経験や影響を把握して今後求められる支援策等を明らかにし、結果を社会に広く発信することを目的に、全国の多様な漁業・水産業に携わる個々人を対象にした調査を開始することを決定しました。
調査の方法と結果の公表
調査の方法と結果の公表は、オンラインアンケート形式で、主な質問は下記の通りです。
- 新型コロナウィルス感染症が漁業・養殖業に与えた影響(漁期の短縮、出漁回数の減少など)
- 新型コロナウィルス感染症が水産加工・流通業に与えた影響(販売量の変化、販路の変化)
- 「今後の日本の水産業のビジョン」
アンケートURLとQRコード
https://jp.surveymonkey.com/r/covid_fishery

所要時間は10分程度で、スマートフォン、タブレット、パソコンのいずれからも回答できます。
回答結果は速報をレポートとして発表するほか、国際的な学術雑誌に投稿します。
調査の主体
「新型コロナウィルスの漁業影響研究グループ」は、漁業、水産業、農山漁村振興を専門とする研究者・実務者有志のグループです。主なメンバーは下記の通りです(※五十音順)。
大島 肇((株)アールピーアイ)、杉本 あおい(水産研究・教育機構 中央水産研究所)、田村 典江(総合地球環境学研究所 FEASTプロジェクト)、牧野 光琢(東京大学 大気海洋研究所附属国際連携研究センター)、松井隆宏(東京海洋大学 海洋生命科学部)、ハイン・マレー(総合地球環境学研究所)、三谷 曜子(北海道大学 北方生物圏フィ-ルド科学センタ-)
メディア掲載
- 日刊水産経済新聞 1面
- みなと新聞 1面
2020年6月5日
2020年6月8日
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