小松文部科学審議官が、去る2017年5月17日に人間文化研究機構総合地球環境学研究所(地球研・安成哲三所長)を訪問した。安成所長から、地域から世界まで、地球環境に関する広範な課題解決に貢献している地球研の取組について説明があった後、所内の視察を行い、自然科学系と人文・社会科学系の学際融合研究の取組事例として、「気候適応史プロジェクト」のプロジェクトリーダー中塚武教授からプロジェクトの概要説明、鎌谷上級研究員から江戸時代の「本堅田共有文書」を用いた研究手法を含むプロジェクトの説明を行った。
また、研究基盤国際センターの陀安一郎教授から実験施設の説明があり、国立大学等との「同位体環境学共同研究」に活用されている安定同位体比質量分析装置を中心とする安定同位体分析システムなど、様々な実験機器を視察した。
現場では、地球環境問題に関する国際社会への貢献や日本のプレゼンス向上、地域社会との関わりから生まれる新たな研究の可能性などについて、活発な意見交換が行われた。
なお、今回の視察には、寺門研究振興局学術機関課長及び中村同課機構調整・共同利用係長が同行した。

安定同位体比質量分析装置の説明風景

「気候適応史プロジェクト」の説明風景

「本堅田共有文書」の説明風景