2017年6月16日(金)に第72回地球研市民セミナー「ほっとけない」からの環境再生がハートピア京都にて開催され、53名の方々にお越しいただきました。今回の講師は、3月末まで「地域環境知形成による新たなコモンズの創生と持続可能な管理」プロジェクトの共同リーダーを務めていた菊地直樹准教授です。冒頭の安成哲三所長による挨拶では、菊地准教授がこの3月に出版した書籍『ほっとけないからの自然再生』についての紹介があり、それを受けて菊地准教授の講演が始まりました。菊地准教授は、1999年から参画してきたコウノトリの野生復帰プロジェクトでの取り組みについて「ほっとけない」をキーワードに紹介しました。後半は三村豊センター推進員が聞き手となり、「ほっとけない」のほか、環境に関する「気になる日本語」について、会場から集めたコメント用紙をプロジェクタで表示させながら、活発なやりとりが交わされ、自然再生の社会的仕組みづくりには地域住民ひとりひとりの意識が欠かせないことが語られました。
当日の模様は、動画にてご覧いただけます。(You Tube)
地球研市民セミナーは、地球研に関わる研究者が最新の研究について、その過程も含めてお伝えする一般の方向けイベントです。地球研や京都市内で年に数回開催しています。専門用語や難しい概念を使用せず、地球研の最新の研究成果や環境の大切さを伝えるように努めていますので、お気軽にお越しください。次回は、7月4日(火)にハートピア京都にて「フューチャー・デザイン」と題して開催します。
■当日の様子

「ほっとけない」の意味するところを語る
菊地准教授

菊地准教授(左)と三村推進員(右)による
会場からのコメントを交えた対談

対談に聞き入る聴衆