大学共同利用機関法人　人間文化研究機構　総合地球環境学研究所

近年、講話や会話の内容をその場で絵と文字と図解を組み合わせたビジュアルで表現するグラフィックレコーディングが、ワークショップなどの共創の場に急速に普及しています。グラフィックレコーディングは、記録手法としてだけでなく、話し合いを促進するファシリテーション技術（グラフィックファシリテーション）のひとつとしても注目されています。会議の中でグラフィックレコーディングを用いることで参加者の視点の転換や、主体間の境界線の引き直しをうながす効果が期待される一方で、用い方次第では会議の進行を支配できてしまう恐れもあり、「無邪気な暴力」となりうることが懸念されます。そこでオープンチームサイエンスプロジェクトでは、デザイン学と心理学の視点から、共創の場でどのようにグラフィックレコーディングを使うのが適正か明らかにするための共同研究を進めています。今回のウェビナーでは、2月の地域連携セミナー（大津）で行なったアンケートの結果を紹介しつつ、グラフィックレコーディング共同研究の課題と今後の方向性を、共同研究者3人の掛け合い形式でお話しします。3人で思っていること、せっかくなので聞いてみたいことなど、いろいろと話ができればと思います。