- 日 時
- 2019年7月6日(土)11:00 - 16:00
- 会 場
- 夢の島マリーナ 2階会議室 (新木場駅下車 徒歩10分)(⇒アクセス)
- 主 催
- ビキニふくしまプロジェクト,科研費補助金基盤研究(C)「写真着彩技術と対話を活用した持続可能な被ばくコミュニティ形成の応用人類学的研究」(代表者:中原聖乃 共同研究者:渡邉英徳)
- プログラム
- 第一部 11:00 - 12:00
- 第二部 13:30 - 16:00
都立第五福竜丸展示館見学
リニューアルしたばかりの展示館を、主任学芸員 安田和也さんの解説で見学します「マーシャルの人と暮らしと核実験と」
トーク 佐藤美香×中原聖乃×渡邉英徳- 参 加 費
- 1,000円 (子供・学生無料)
- 問い合わせ
- 中原聖乃(オープンチームサイエンス研究員)
- 開催趣旨
被ばくの被害は償いきれるのでしょうか?これがこの研究を始める問いでした。
第二次世界大戦後、太平洋の島国マーシャル諸島は、アメリカによる核実験場となりました。核実験で人々が被ばくしただけではなく、放射能に汚染された故郷に戻れない人もいます。現在は補償金が支払われているものの、補償金への過度の依存や、生活習慣病の蔓延、アルコールやドラッグ問題など、核実験の間接的影響が続いています。これまでは、アメリカの加害責任を問う研究が多く、私もそのような研究を進めてきました。
しかし、加害者の責任を追及するだけでは、謝罪もないまま補償金の支払いだけで終わってしまうため、解決に至らないどころか、アメリカ―マーシャル諸島間に不信感をもたらしてしまったり、マーシャル諸島に新たな社会問題を生み出したりしています。
マーシャル諸島の被ばく者側からも、補償金を獲得するために、疾病、生態系の変化、補償金の少なさ、アメリカに理解してもらえることばを選んで被害を語ってきました。しかし、研究する中で気づいたのは、被ばく者の中には、こうした語り口とは異なる語りをしている人がいる、ということでした。例えば、汚染された故郷を離れて暮らすことの不便や不安があります。不慣れな避難地の潮流を知らないために漁労中に遭難してしまったり、地域独特の毒魚に関する知識がないために、間違って食べてしまったり、自分たちを守ってくれるデーモン(霊的存在)を故郷に置き去りにしてしまったことの罪悪感だったり。
この研究は、被ばく者の声に耳を傾け、理解し、さらにそれを社会に発信するツールを作ります。このツールを用いて、償いきれない被害に向き合う方法をともに模索していきたいと考えます。
研究は具体的に以下のように行います。
- ①
- ②
7月6日、第49回ビキニふくしまプロジェクトでマーシャル諸島の人々のくらしを知ることから始め、以降ワークショップ、スタディーツアーを実施していきます。
ぜひご参加いただきますよう、よろしくお願いいたします。
