<生命倫理学事典(新版増補)>               *〔 〕は引用者による補足を示す

  ■感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症新法)
・定義
 感染症の発生と予防、その蔓延防止をはかるために感染症の予防と感染症患者に対する医療に関して必要な措置を定めた法律。

・制定の背景・経緯・内容
  伝染病予防法を全面改定し、性病予防法とエイズ予防法を廃止・統合して制定された(1998年10月2日交付、 1991年4月1日施行)。改正の背景には、伝染病予防法がその制定(1897年)から100年以上も経過していること、新興・再興感染症の出現により感染症をとりまく問題がおおきく変化していることから感染症対策の再構築が必要との認識があった。
 改正により、感染症対策の基本的な考えかたが、「従来の集団の感染症予防の重視」から「個々の国民の予防と良質かつ適切な医療の積み重ねによる社会全体の感染症予防の推進」へと転換していくこととされた。また事前対応型行政の構築、感染症類型と医療体制の再構築、患者等の人権に配慮した入院手続きの整備、感染症蔓延防止措置の再整理などがはかられた。


・参考
 全文 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO114.html



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Effects of Environmental Change on Interactions
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