2019年4月1日付で、研究部の准教授として甲山治先生が着任しました。地球研のプロジェクト
「熱帯泥炭地域社会再生に向けた国際的研究ハブの構築と未来可能性への地域将来像の提案」のリーダーも務めます。
- 氏名:
- 甲山 治 (こうざん おさむ)
- 所属・職:
- 研究部・准教授
- 専門:
- 水文学、大気陸面相互作用、地域研究
- 甲山准教授のコメント
東南アジアに広がる熱帯泥炭湿地では、豊かな水とバイオマスを基盤とする特異的な生態系が形成され、ほぼ手つかずの状態で維持されてきました。しかし近年では、大規模な森林伐採や、排水を伴う産業造林やアブラヤシ開発が急速に進んでいます。排水された熱帯泥炭湿地は脆弱であり、火災の頻発やそれに伴う大気汚染などの問題が注目されています。
私はこれまでに梅雨期の洪水被害に苦しんできた中国淮河流域や、灌漑農業によってアラル海が縮小した中央アジア、火災が頻発するインドネシア熱帯泥炭湿地など、気象・水文現象と人為的な影響の相互作用を現地に入り込んで研究してきました。
地球研では、現地住民の視点から泥炭問題を捉え直し,熱帯泥炭地域の社会再生に向けた協力を住民とともに構築します。