栄養循環プロジェクトが淡海の川づくりフォーラム準グランプリ「専門知が農の未来を変えるで賞」を受賞

2018年2月4日、滋賀県危機管理センターにて開催された 第11回淡海の川づくりフォーラム において、地球研・石田卓也研究員滋賀県環境科学研究センター淺野悟史研究員 が発表した 地球研・栄養循環プロジェクト および小佐治環境保全部会の活動内容「研究者との協働による水田生態系の再生活動」が準グランプリ「専門知が農の未来を変えるで賞」を受賞しました。

本発表では、滋賀県小佐治地区で行っている環境保全型農業による自然再生について報告しました。小佐治では冬水たんぼや水田内水路の取り組みによって、冬でも水田に水がある状態を保っています。これは春先に水利用を抑えることができるだけでなく、ニホンアカガエルの貴重な産卵場所になっていることもわかりました。さらにそのような水田では、生物多様性が上昇していることもわかってきています。カエルの卵を観察することにより、普段は目に見えない生物多様性などの情報を読み取ることができるかもしれません。そしてそれが住民のやりがいへとつながっていっています。このような住民の取り組みとプロジェクトの科学的な調査の融合が高く評価されました。

選考基準は、伝統的な文化と新しい文化が出会い融合する湖国滋賀にふさわしい「川や水辺と私たちの共生」、「川や水辺と私たちとのいい関係」を探るもので、次の4点です。

  • ・「川や水辺と私たちのいい関係」をめざすための斬新な発想や着眼、的確な視点についての評価
  • ・ 地域住民と水辺との豊かで良好な関わり合いについての評価
  • ・ 市民・住民参加や、さまざまな分野の人たちとの協働のプロセスについての評価
  • ・「川や水辺と私たちの共生」のために工夫された計画手法や採用技術についての評価

このたび受賞した準グランプリは、上記の選考基準により、審査する時点の流域・地域の情勢も踏まえ、「水辺と私たちの共生」、「水辺と私たちのいい関係」のモデルとなる活動として選出されました。

左:淺野悟史研究員  右:石田卓也研究員

左:淺野悟史研究員  右:石田卓也研究員

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