大学共同利用機関法人人間文化研究機構総合地球環境学研究所(地球研)は、「地球環境問題の根源は、人間の文化の問題である」という観点から、人文・社会科学と自然科学の融合による学際研究と、社会の多様なステークホルダーとの協働による超学際研究を推進することによって、「人間と自然系の相互作用環」を解明し、地球と地域の未来可能性を追求する総合地球環境学の構築をめざしています。
地理情報システム(GIS)は、地球環境にかかわる多様なデータを統合する空間情報基盤として、地球環境学の研究に欠かせないツールとなりました。この講習会は、GISを実際に操作してその使い方を学ぶことを通して、GISを地球環境研究に活用するニーズとシーズを共有することをねらいとします。
なお、この講習会では、研究環境が受講者それぞれで異なることを鑑み、オープンソースのGISであるQGISを用いて講習を行ないます。
- 日 時
- 2015年8月27日(木)午後、28日(金)、29日(土)
- 場 所
- 総合地球環境学研究所 講演室・セミナー室(⇒アクセス)
- 主 催
- 総合地球環境学研究所研究高度化支援センター
- 受講資格
- 次に掲げる要件(1)から(4)をすべて満たす方。
- (1) 申込日の時点で、大学・研究機関等に所属する研究者または研究支援者、大学院生、
もしくは大学院進学を志望する大学生であること。 - (2) 地球環境に関連する問題を研究する強い意欲を有すること。
- (3) 8月28日(金)午前のライトニングトーク(※)で自身の研究テーマを発表できること。
- (4) 8月28日(金)午後と29日(土)午前のグループワークに参加できること。
- (5) 学生教育研究災害傷害保険に加入していること。
- (6) この講習会を受講することについて指導教員の承諾を得ていること。
- お問い合わせ
- 総合地球環境学研究所管理部共同利用係
- 13:00
- 14:00
- 終了後 QGISおよびチュートリアルデータの導入(希望者のみ)
- 9:30
- 終!!GIS氷河期!
- 空間情報のオープンデータ化についての測量業界からの意見
- シビックテックにおけるQGISの活用事例について
- 人口減少社会における公園等の価値と整備のあり方
- 地域有機廃棄物を資源化するためのリソースマッピング
- 有機農産物・減農薬栽培農産物の生産・流通-和歌山県の農業協同組合の取り組みを事例に
- トチモチはどこに売っている?—特産品販売の地域的傾向を明らかにする—
- 環境DNA分析手法を用いたオオサンショウウオの西日本広域調査
- 木津川河川水の水質にみられる流域地質および人為起源物質の影響
- 条件不利地域のため池の資源管理
- REDD+地域社会と実施制度:インドネシア中央カリマンタンの事例
- マラウイのマラリア流行地の表面水の分布
- 先史アマゾニア、モホス平原における社会動態の考古学的研究―生態環境の改変と複雑社会の視点から―
- 北海道東部における特異な自然環境と人為活動の歴史
- 11:45
- 13:00
- 初級コース「フィールドワーカーのための初めてのQGIS」
- 中級コース「QGISで環境リモートセンシング」
- 17:00
- 9:00
- 12:00
- 14:00
- 15:00
- 16:00
- ※ プログラムは予告なく変更される場合があります。
- 定 員
- 初級コース・中級コース 各12名
※ 申込者多数の場合には、講習の効果が大きいと見込まれる方の受講を優先することがあります。受講要件を満たしていても、受講をお断りする場合がありますので、あらかじめご了承ください。 - 受講料
- 無料(旅費・宿泊費・食費は自己負担とします。)
- 遠方からお越しの所外の方で、地球研に併設されているゲストハウス(地球研ハウス)に宿泊を希望する方は、受講申込書の所定欄にその旨を記入してください。
- 地球研ハウスの提供室数には限りがあります。宿泊希望者多数の場合には、年齢の若い方、遠方に在住の方を優先します。部屋タイプの希望には添えない場合もありますので、あらかじめご了承ください。
- 地球研ハウスへの宿泊が不許可の場合も含め、地球研ハウス以外の宿泊先は、各自で手配してください。
- 8月28日(金)の昼食は、弁当の販売があります(11:45頃から、売り切れ次第終了)。
- 8月28日(金)の夕食は、グループワークの進度次第で出前を取るか、近隣の飲食店へ食べに行くか判断します(自由参加)。
- 8月29日(土)の昼食は、交流会場に用意します(1,000円程度を予定、当日お支払いいただきます)。
- 制限食等については対応しかねますので、各自で用意をお願いします。
- 徒歩8分の距離にコンビニエンスストア(セブンイレブン)があります。
- 持ち物
-
- ノートPC(受講までにQGISとチュートリアルデータを導入していただきます。対応するOSについては こちら をご参照ください。)
- ハンディGPS(初級コースのみ、お持ちの方は持参してください。10台程度貸出可能です。)
- 受講申込
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- 受講を希望する方は、受講申込書 をダウンロードし、必要事項を記入の上、下記宛先まで電子メールで送付してください。
- 申込書送付先:総合地球環境学研究所管理部共同利用係
- 申込締切日時:2015年7月31日(金)17:00(必着)
※申し込みは締め切りました。 - 受講可否および地球研ハウス宿泊可否の通知:2015年8月上旬頃
- その他注意事項
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- この講習会は、一般社団法人地理情報システム学会GIS資格認定協会の定めるGIS教育認定制度の対象外です。
- 受講をお断りする理由についての問い合わせには応じかねます。
- よくある質問
-
《質問》
今回の講習会には、初級と中級の2つのコースがありますが、どちらを取るべきか悩んでいます。
今は初心者ですが、講習会までまだ時間がありますので、QGISについてある程度操作できるようになってから参加したいと考えています。
できれば中級コースに参加し、より詳しい内容を学びたいのですが、どちらを取るべきでしょうか?
《回答》
学びたい方のコースを選択してください。
中級コースでも操作手順書は用意しますので、QGISの基本操作(データを追加する、レイヤのシンボルを変更する等)の経験があれば、中級コースに参加していただけます。
《質問》
所属機関への出張申請のために、講習会へ参加する証拠が必要です。参加を証明する書類を発行してもらえますか?
《回答》
8月上旬頃、受講の可否を電子メールで通知します。受講いただける場合は、その写しをもって参加を証明する書類としてください。これにより難い場合は、お問い合わせください。
大学院生・大学生については、次に掲げる要件(5)・(6)も満たしている必要があります。
※ 受講申込書の記載事項を地球研において審査し、受講の可否を判定します。
※ ライトニングトークとは、スライドを交えながら5分以内で自身の研究テーマを簡潔に話すプレゼンテーションです。必ずしも研究成果や結論が出ていない構想やアイディアの発表も歓迎します。
プログラム
8月27日(木)
受付開始
オリエンテーション「環境情報のマッピング入門」講師:近藤康久(地球研准教授)
※ 同位体環境学講習会2015と合同で行います。
8月28日(金)
受講者ライトニングトーク(自己紹介を兼ねて)
昼食休憩(弁当の販売があります)
2〜3人1組のグループワーク(下記2コースから1つを選択)
講師:西村雄一郎(奈良女子大学准教授)
フィールドワークで収集したデータを表示・分析できるようになることを目標として、さまざまなフィールドデータを加工しながらGIS上に表示する方法、背景地図などとの重ね合わせ、GPSデータの取り込み・分析などを行なっていきます。
講師:縫村崇行(千葉科学大学助教)
衛星画像やDEMを用いてデータの表示方法、QGISに実装されている解析処理、そしてQGISコンポーザによる結果の出力についてとりあげます。解析処理に関してはGRASS GISや統計解析言語Rとの連携処理についても取り扱います。
解散
8月29日(土)
グループワークの続きとまとめ
ランチ交流会(於・地球研ダイニング)
各グループからの成果発表、講師による講評と講演
総合討論と全体のまとめ
解散
《宿泊について》
地球研ハウス使用料金(1泊1室あたり・食事なし):1人室2,100円、2人室3,000円、3人室3,500円
《食事について》