● 報告者2:舩戸修一 氏(静岡文化芸術大学講師)/黒田暁 氏(法政大学研究員)
※報告は舩戸氏
【タイトル】
「都市における農業用水の維持管理の現状とそのローカル・ガバナンス形成への課題――東京都日野市の『豊田堀之内用水組合』の事例から――」
【要旨】首都圏郊外では、高度経済成長期以降の「都市化(宅地化)」によって農地が激減し、それに伴い、都市における農業用水路は、管理してきた用水組合が解散し、あるいは用水路の統廃合が進むなど、存続が危ぶまれている。
こうした中でも日野市の「豊田用水」を管理する「豊田堀之内用水組合」は組合員が減少しつつも、今も用水路の維持管理作業に参加する組合員は多い。また地元の組合員だけでなく、非農家である「市民」も多数参加している。本報告では、こうした「豊田用水」の維持管理をめぐる現状や課題を明らかにし、都市における農業用水路の今後を考える。