第23回地球研市民セミナーが開催されました。
京都の町中に出て催す2回目の地球研市民セミナー(第23回)は、寒さひとしおきびしい2月15日夜、京都御所に近いハートピア京都
(中京区烏丸丸太町下ル)であり、「地域・地球の環境〜市民の役割・研究者の責任」と題して、熱のこもった議論が交わされました。
地域・地球の環境問題が深刻になるにつれて、それを「専門」とする研究者や研究所が増えてきています。こうした中で、環境や生活
の基本を守るためには、市民にも研究者にもそれぞれの役割と責任があるはずです。それを見直してみようとの趣旨で、渡邉紹裕・地球
研教授が聞き手となって、石田紀郎さん(京都学園大学バイオ環境学部教授、NPO市民環境研究所代表幹事)と話し合いました。
石田さんは京大農学部の助手時代から、公害や環境問題に対し市民運動を基本スタンスとして研究に取り組み、その40年来の活動
は農薬裁判や琵琶湖合成洗剤問題から、いま植林活動しているアラル海問題まで続いています。その間、現場での調査は一貫して「こ
の調査結果を待ってくれている人たちの顔が浮かばないようなら、やめよう」と、学会向けの研究はしなかったといいます。また、「調査す
るだけでよいのだろうか」と、省農薬ミカンの頒布にまで関わっている経験から、研究するだけでなく、それを社会化し、経済化し、さらに
政策化させていく必要を強調しました。
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石田紀郎教授(写真左)、対談の様子(写真中)、渡邉紹裕教授(写真右)

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