2023.06.30

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京都府教育委員会との連携事業『地球環境学講座』を初めて開催しました

6月5日に、地球研と京都府教育委員会の連携事業として、初めて「地球環境学講座」を開催しました。教員の方々に、地球研で研究している様々な地球環境問題について学び、その知見を教育現場に活かしていただくことをねらいとしています。 
 
会場となった地球研の講演室には、小中高の教員約40名が参加しました。地球研からは、阿部健一教授、林健太郎教授、新城竜一教授が、それぞれ「子どもたちに伝えたい環境学」「窒素を手に入れた人類:あまねく地球環境問題の発端」「サンゴは何でも知っている:サンゴの縞々から古環境の変動を読み解く」をテーマに講義を行いました。講義後は、計測・分析室の申基淑准教授、藪崎志穂上級研究員、由水千景上級研究員の案内で、実験室の施設見学を行いました。 

講義を担当した阿部教授は、「小中高では環境学という科目がなく、子どもたちに環境問題をどう伝えたらよいかという相談を受け、本講座を企画しました。私たちにとっても地球研が目指す環境学を子どもたちにどう伝えるべきかを考える良い機会になりました」と本事業の意義を語りました。さらに「地球研はこれまで出前授業をしてきましたが行ける数は限られています。しかし今回、40人もの先生方を通じてより多くの子どもたちに環境問題を伝えることができます。理科だけでなく国語や社会などの先生も参加していましたが、地球研は文理融合の研究を行なっていてどの科目ともつながりがあるので、今回の講義の内容をそれぞれの授業で活かしてほしい」(同教授)と期待を述べています。 
 
地球研は、総合地球環境学の構築に向けて、今後も現場の先生方との交流活動を続けていきます。 

新城教授による、海洋酸性化を再現する実験の様子。参加者にも実験を手伝っていただきました。

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