循環型社会システムの重要なモデルケースとしての、ペットボトルリサイクルのための制度設計について、その解説と問題提起をする。 環境問題と原油価格高騰を背景に、ペットボトルを逐一石油から製造し焼却する従来型から、ペットボトル素材を再利用するビジネスモデルに転換してきており、さらなるリサイクル技術の向上と新技術の普及が今後期待されている。併せて、リサイクル素材を配分するための入札制度の改善も重要になる。今回の報告では、私の研究グループが行ったペットボトルリサイクルのための入札制度改革の政策提言を紹介し、さらに今後PET資源のリサイクルが及ぼす産業組織、産業構造へのインパクトについて、不完全ではあるものの、展望を述べたい。また、参加者からの意見やコメントに期待したい。