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キャノングローバル戦略研究所・フューチャー・デザイン・ワークショップ48
「フューチャー・デザインによって学生の思考はどう変わったか」

日時 2024年1月29日(月)15:00 - 16:30
場所 オンライン
※参加希望の方は担当者にお問い合わせください。
開催 中川戦略プロジェクト
報告者 岡本剛先生(九州大学 基幹教育院・准教授)
概要 報告者は、今年度、九州大学の初年次教育(課題協学科目、4~5名×30グループ=150名弱)にフューチャー・デザイン(FD)を導入し、「これからの大学や学問について考える」授業を実施した。本セミナーでは、その具体的な方法を紹介するととともに、「FD未導入で同じテーマに取り組ませた昨年度の同科目」と比較し、FD導入で学生の思考がどう変わったかについて報告する。また、FDを授業に取り入れる際のヒントや懸念点を提示する。

なお、課題協学®科目は、教員(57名)も学生(全学部の1年生約2,700名)も文理混成のグループを作り、他者と協働しながら授業を設計したり、受講したりする科目である(2018年に商標登録済)。学生はまず文理混成の約150名の大クラスに配属され、そこから約50名の小クラスにわかれて(2コマ×4週)×3テーマに取り組む。教員は、それぞれ1つの小テーマを担当し、グループワークを通じて答えのない課題を発見・設定し、さらにその解決法を提案するよう学生を導く。

報告者が担当した大クラスのテーマは「これからどう生きていくか?」で、小クラスのテーマは「大学や学問を考える」であった。昨年度も今年度もテーマは同じだったが、進め方を以下のように変更した。昨年度は「現在の問題」を洗い出し、どう良くしていきたいかを議論した上で、具体的な方策を提案させた。それに対し、今年度は「現在の問題」を洗い出した後、その問題を解決するために、まず過去世代(20年前)に送るリクエストを考えさせた(パスト・デザイン)。次に、将来世代(20年後)になりきって将来の姿を想像させ、それを実現/回避するために現在世代に送るリクエストを考えさせた(フューチャー・デザイン)。

どちらも「これからの学び」がテーマで、課題設定の際の誘導はほとんどしていないにもかかわらず、学生が設定した課題はFD導入の有無で大きく異なっていた。本セミナーではその具体的な内容を報告するので、参加者の皆様もぜひ一緒に考察していただければ幸いである。
お問い合わせ 中川戦略プロジェクト
上田
ueda[at]chikyu.ac.jp *[at]を@に変更して下さい。

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