陀安 一郎

陀安 一郎Ichiro Tayasu

副所長(企画調整担当)

経歴

京都大学理学部卒、京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了、博士(理学)。
日本学術振興会特別研究員(京都大学大学院農学研究科)、日本学術振興会海外特別研究員(フランス・IRD)、総合地球環境学研究所助手、京都大学生態学研究センター助教授・准教授、総合地球環境学研究所研究高度化支援センター教授・研究基盤国際センター教授を経て、2022年より研究基盤国際センター長、副所長。
現在、東北大学大学院生命科学研究科客員教授、京都大学生態学研究センター連携教授。

Q&A

地球研ではどんな研究をしていますか?
地球研では、幅広い環境の研究に用いることができる同位体分析をツールとして、「同位体環境学」の研究をしています。私自身の専門は「同位体生態学」ですが、生物は単独では存在できず、周りの環境といろいろなつながりがあります。同位体情報をツールとして、生態系の中に生物を位置付け、周りの環境との関係性を解き明かすことで、新たな見方を取り入れることができます。この見方を拡張した同位体環境学は、研究基盤国際センターの計測・分析室が行う「同位体環境学共同研究」という形で、幅広い利用者の方との共同研究として発展しています。また、人間社会とのつながりについては「環境トレーサビリティ」という考え方で、環境情報のとらえ方の研究を進めています。さらに、2022年度から人間文化研究機構の広領域連携型基幹研究プロジェクト「人新世に至る、モノを通した自然と人間の相互作用に関する研究」を開始し、時間軸と空間軸を踏まえた自然と人間の相互作用に関する学際的な研究もおこなっています。
地球研で研究したい人に向けてのメッセージは?
地球研で研究するにはいろいろな方法があります。研究プロジェクトを提案するほか、プロジェクトの共同研究者として加わることで研究に参加することができます。また、「同位体環境学共同研究」や「機構広領域研究」に加わる、学振特別研究員の受け入れ先とするなど、一つの切り口から学際的な研究に広げていくこともできます。学生さんにとっては、2023年度からは総合研究大学院大学の博士後期課程も担当する予定になっていますので、学位の研究として行うこともできます。私たちとともに、総合地球環境学を自分なりにとらえた研究を進めていきませんか。