渡邊 剛

総合地球環境学研究所・准教授/北海道大学大学院理学研究院・講師

担当

科学とアートの融合による環境変動にレジリエントな在来知の高解像度復原と未来集合知への展開

役職・肩書

総合地球環境学研究所・准教授/北海道大学大学院理学研究院・講師

専門分野

地球環境学

経歴

北海道大学理学部卒業・北海道大学地球環境科学院博士課程修了. 東京大学海洋研究所,国立科学博物館,地質調査所,オーストラリア国立大学,フランス国立気候環境研究所,ドイツアーヘン工科大学で研究員、ハワイ大学ケワロ海洋研究所客員研究員を歴任.現在,北海道大学理学研究院講師、喜界島サンゴ礁科学研究所理事長、総合地球環境学研究所准教授 専門はサンゴ礁地球環境学.国内外に散らばる仲間と世界のサンゴ礁に出没し地球環境の謎に挑んできたが、近年はヒトに興味を持ち始め、ヒトと自然の関係性について探究を行なっている。

Q&A

地球研ではどんな研究をしていますか?
サンゴの年輪による高時空間解像度の環境復原と演劇などアートを使った現象学的還元手法を基盤に、ヒトと自然の関係から生まれた地域固有の在来知と地球規模の変動に埋もれた地域課題を見出します。サンゴの記憶から環境の変動をヒトの記憶から社会変動を読み取ります。地球環境問題の自発的な解決に向けた地域社会のあり方を議論し、共感を得やすい地域社会像を得るための未来集合知を創造します。このプロジェクトでは、モデル地域である喜界島において、異分野の研究者や地域のステークホルダー、異なる世代間において、エンパシーの獲得と未来思考の協働作業の促進を目指すための方法の開発と理論化、実践を行っています。モデル地域である喜界島において、環境と社会の変革点における仮想SceNE(時代の窓)を演劇の舞台に設定し、異なる時代と環境下における人と環境の関係性を可視化し、共感を生みやすい未来のシナリオと地域社会のあり方の提言と協働へと発展したいと考えています。
地球研で研究したい人に向けてのメッセージは?
人新世と呼ばれる現在は地球環境と社会変動が互いに影響を及ぼす時代です。また、特に、日本では人口が減少し高齢化が進み、これまでの成長モデルや一つの専門分野からのアプローチのみでは、予測が困難な将来の新しいモデルや自然とヒトの関係性の本質に迫るのが難しい局面でもあります。自身の興味や経験、技、手法を大切にしながらも、幅広い分野に関わる人々や手法、考え方に興味を持ち、楽しみながら一緒に考え、実践をしてくれる人が来てくれることを望んで期待しています。

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