プロジェクトについて

プロジェクトについて
主導機関名:総合地球環境学研究所
統括代表者:ハイン・マレー 教授

【研究概要】
 本プロジェクトは、急速に変容する社会と環境の変化の進む近現代において、「人の健康」を日常の健全なる暮らしや生態環境、生業、食生活との関わりの中で模索する「エコヘルス」の概念を、人文学の視点から再構築する。さらに急速な社会的変容と環境変化の生じているアジア地域(環太平洋、環インド洋)を対象に、その歴史・文化をふまえ、具体な事例に即して考察する。
 本プロジェクトは、人間と自然の関係を考えるうえで、疾病というネガティブな「健康」研究から脱却し、ポジティブな側面から、健康とwell-beingを基本的な指標として取り上げ、歴史的視点と地域に根ざした学際的「健康」研究に取り組む。具体的に、以下となる:①地球研と民博は、それぞれ人間-環境相互作用環の健康と食生活の側面から、各対象地域の現状にたどりついた過程、すなわち地域生態史を解明する;②地球研と国文研は、健康概念をめぐって、アジアの医学書、歴史書から「健康」に関する資料を整理・分析し、従来のアジア的「健康」の考え方を明らかにする;③民博、国文研及び地球研は、アジアの農書・食事記録などを中心に、対象地域の食生活史を再構成する;④上記を踏まえて、地球研と民博、現地の協力機関及び対象コミュニティと連携して、PDCAの作業サイクルで健康教育・食育などを中心に、「健康」コミュニティの構築及びエコヘルスの実験講座を実施する;⑤上記④の成果を踏まえて、3機関及び協力研究機関は共同でアジアのエコヘルスに関する教科書及び教育・研究ネットワークを創成する。
研究ユニット
「アジアにおける「エコヘルス」研究の新展開」は、以下の研究ユニットから構成される。各研究ユニットのテーマおよび、研究概要は次のとおりである。

①「アジアにおける健康と環境:新たな人間と環境との関係性としての「エコヘルス」概念の再構築に向けて」


機関名:総合地球環境学研究所
代表者:ハイン・マレー 教授

【研究概要】
 本研究は、急速に変容する社会と環境の変化の進む現代において、「人の健康」を日常の健全なる暮らしや生態環境、生業との関わりの中で模索する「エコヘルス」の概念の人文学の視点からの再構築を行う。さらに急速な社会的変容と環境変化の起きているアジア地域(環太平洋、環インド洋)で、その歴史・文化をふまえ、具体な事例に即して考察する。


②「アジアの中の日本古典籍-医学・理学・農学書を中心として-」


機関名:国文学研究資料館
代表者:陳捷 教授

【研究概要】
 日本古典籍の重要な分野であり、しかも現代の社会生活にも密接な関係をもつ医学・理学・農学書に焦点を合わせ、中国・韓国・琉球・ベトナムなどの書物文化と比較しながら、その成立・流通・享受などの過程におけるさまざまな問題を考察し、内容と形態の両方から日本の医学・理学・農学書の特徴について再検討を行う。

 



③「文明社会における食の布置」


機関名:国立民族学博物館
代表者:野林厚志 教授

【研究概要】
 食の概念と体系的な実践を、文明社会を支える文化装置としてとらえ、その文化的機能や社会的動態を解明し、食をめぐる社会的共存や衝突の原理を探求する。同時に、日本の文化人類学における当該分野の研究を強化し、研究成果の国際的な発信を推進する。

 

プロジェクトメンバー
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