谷田貝亜紀代地球研客員准教授およびAPHRODITE Project Teamが
平成27年度水文・水資源学会国際賞を受賞

2015年9月15日

平成27年9月10日、谷田貝亜紀代氏(総合地球環境学研究所・客員准教授、東京大学大気海洋研究所特任研究員) およびAPHRODITE Project Teamが水文・水資源学会より平成27年度水文・水資源学会国際賞を受賞しました。

この賞は、国際的に水文・水資源学の発展に顕著な功績があったものに授与されるものです。

谷田貝氏は、地球研在籍時の2006年度から2010年度、環境省推進費によりAPHRODITE(Asian Precipitation―Highly Resolved Observational Data Integration Towards Evaluation of Water Resources)プロジェクトを率い、近年のアジア地域の温暖化研究等気候・気象学・水文学の研究に欠かすことのできない高精度、高解像度のデータセットの作成という困難な課題に取り組まれました。アジア30カ国に及ぶ現業官署の雨量計データ等を収集・整理し、長期間(1951~2007年)にわたる緯度経度0.25度グリッドでの日降水量データセットを完成させました。これらは、地球研と気象庁気象研究所のAPHRODITE Project Teamと共に行ったもので、APHRODITE projectとして日本の高解像長期日降水グリッドデータやモンス-ンアジア高解像日平均気温データも作成しました。APHRODITEデータは、アジアについて世界一の品質を誇る高精度高解像日降水データであり、水文・気象・農業・雪氷・衛星などの各分野で世界的に多くのユーザーを獲得し、米国海洋大気庁、世界降水気候センター(ドイツ)、英国ハドレー気候センター等の研究・現業機関でも高く評価されています。

谷田貝氏らは、アジア各国の気象水文研究者・技術者のために、上記データ作成・利用に関する実習などキャパシティービルディングも積極的に行っています。このような谷田貝氏らのAPHRODITEデータの利用価値、学術的要求度の高さ、国際貢献度は非常に優れていることなどから今回の受賞に至りました。

9月10日(木)に執り行われた授与式の様子(左 谷田貝氏)
2015年9月10日、首都大学東京にて行われた授賞式から
(左 谷田貝氏、右 水文・水資源学会会長 山田正氏)

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