- 開催日時
- 2020年2月25日(火)14:30 - 16:00
- 場 所
- 総合地球環境学研究所 セミナー室 3・4 (⇒アクセス)
- 発表者
- Rafiani Hasyim(フェローシップ外国人研究員/Head Division Environmental Governance・Environmental Agency of Bengkalis Regency, Riau Province, Indonesia)
- 要 旨
インドネシアは世界で最も広い面積の熱帯泥炭地を有しており、世界に存在する熱帯泥炭地のうち47%がインドネシアの領土内に存在します。しかしながら近年、大規模排水を伴うアブラヤシ・アカシアのプランテーション開発がすすみ、元来湿地であった泥炭地は乾燥し、劣化した状態となっています。そして、この乾燥し劣化した泥炭地は、火災に対して極端に脆弱です。インドネシア政府は泥炭地火災を抑制し、泥炭地の劣化を回復させる政策を模索していますが、このような政策は企業やNGO、また地方政治家などといった多様なステークホルダーから説明を求められ、また抗議を受けているのが現状です。
この研究の主たる目的は、このような抵抗を調整しなおかつ地域経済に寄り添った形で泥炭地を回復させるような公共政策と制度を作り上げる過程について追究することにあります。このために、まずは中央政府による諸政策の施行に関連し生じる諸問題の確認をおこないます。次にこれらの問題点について、他の国々の諸政策と比較をおこなうと同時に、リアウ州の地方政府で実際に行政に携わってきた経験に基づいた視点から分析をおこないます。この研究が、インドネシアの泥炭管理について理解する際に、様々な立場にある人々とって大きな参考となることを期待しています。
- 連絡先
- 国際交流係