黒河流域の最近の環境の変化


 黒河流域の人々は,古くから祁連山よりながれでる限られた水資源を灌漑農業などに利用してきました.しかし,20世紀に入ってから近代的な灌漑技術の導入により,水の利用量が著しく増加しました.下の表にあるように,最近50年で,ダムの数は100近くになり,その貯水量は50年前の20倍,灌漑面積は約3倍にまでなりました.

黒河流域の水管理状況の最近の変化(Wang and Cheng, 1999)

1949 1954 1958 1963 1968 1973 1978 1985
ダムの数

2

20

33

43

54

78

93

95

貯水量(10^4 m3)
1798 2549 6519 18950 20186 27885 33524 36044
灌漑面積(10^4 ha)
8.26 11.39 13.19 14.45 16.43 18.38 20.1 23.59
人口(万人)
54.92 63.44 75.86 66.23 74.11 94.33 98.32 105.12

 以上のような,人間活動による大量の灌漑用水の利用は,周辺環境に大きな影響をおよぼしているものと考えられます.実際,黒河流域では,最近になって以下のような環境の変化,いわゆる砂漠化の傾向があらわれています.
(図をクリックすると具体的なデータを見ることができます.)


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