出張者:長田俊樹、J. S. カラクワル
出張先:ドーラヴィーラ遺跡、カーンメール遺跡
 
10月23日から1週間の予定で、インドに行ってまいりました。その簡単なご報告をさせていただきます。
23日日本を出発し、ムンバイ(旧ボンベイ)を経由し、翌24日にグジャラート州のブジという町へ。カラクワルと合流し、その日は外国人がグジャラート州のカッチ地方を旅行するためには許可が必要なので、許可書を取得。
25日から、インダス文明遺跡を立て続けに、回る。3日間で、Juni Kuran(パキスタンとの国境から15Kmのところ)、Dholavira、Surkotada、Kanmer、Aino Dero、Shikarpurの6箇所を回りました。いずれも、いわゆる城砦を備えた都市で、Juni Kuranは外国人ではじめて見ることができました。とくに、NHK4大文明『インダス文明』で放映されたDholaviraは圧巻で、いま現在、その遺跡のとなりに、リサーチセンターが建設中ですが、これができたときには、そこで国際シンポをぜひやろうと話し合ってきました。いずれ整理がつき次第、写真の一部を皆様に配信します。
2007年にはインド政府はDholaviraを世界遺産に登録するために申請する予定だそうですが、まだまだ発掘されていない部分も多く、また去年、1000個以上の真珠がついたネックレスをした遺体が発見され、すわ王様か、といろめきたったそうですが、発掘の情報がまだまだ行き届いていないように思いました。我々の発掘するカンメル遺跡はまったくまだ未発掘ですが、確かに城砦を実感できる遺跡で、いよいよ12月からの発掘が始まるのですが、なるべく情報をインターネットで開示しながら、発掘を進めて行きたいと考えているところです。
25日は400km、26日は200km、27日は100km、28日は400kmと車での大移動をかさね、28日にはデリーにいき、デリーではManoharからOccasional Paperのインド版の出版の約束を取り付け、出発間際には例の爆弾事件が発生するという、大変な強行軍でした。そのためか、帰国後熱を出し、二日ばかり寝込んでしまいました。おかげで、地球研の皆様には、日本社会復帰拒否症候群だとからかわれてしまいました。12月には地球研のプロジェクト発表会(今回は皆様に参加していただくための予算がありません)、2月にはここから上賀茂への引越し、そして3月2日には評価委員会とこれからが正念場です。コア・メンバーの皆様には、評価委員会前に、発表リハーサルをかねて、一度集まってもらおうと考えております。今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。
なお、今回は地球研の秋道先生のご好意で、連携研究のお金を使わせていただきました。
■ 出 張 報 告(2005年度)
出張日:2005年10月23-30日