HOME > トピックス〈研究関連〉一覧:2013年 > 3月27日(募集案内)

総合地球環境学研究所
平成25年度 同位体環境学共同研究の募集について

1.公募事項
   総合地球環境学研究所では、大学共同利用機関として、安定同位体質量分析装置を中心とする実験施設の整備を進めてきました。この整備が平成23年度で一段落したことから、今後は安定同位体分析を用いることで、地球環境問題の解決に資する研究活動をより一層促進することを目指し、同位体環境学という新しい分野を設定致しました。平成25年度においては、平成24年度に引き続き(1)当研究所の考える同位体環境学の概念(注1)に合致し、今後の地球研プロジェクトに貢献する可能性を持つ研究(注2)(実験研究A)および(2)新しい分析手法(試料処理法なども含む)の開発や機器の効率的運用に資する研究(実験研究B)を募集します。

研究は地球研に設置されている機器(注3)を用いて行うものとし、これまでの機器利用経験等についても応募書類に記入していただきます。応募された案件について、委員会において審査の採否を決定します。なお採択された課題については、1件あたり40万円を上限として、機器使用料などの実験および旅費などにかかる経費を負担します。

2.申請資格者
(1) 大学の教員、研究機関の研究者
(2) その他、所長が適当と認めた者

3.申請方法
(1) 申請者は当研究所の所内対応者を通して、研究推進部門の実験施設タスクフォース担当教員(注4)と十分な打ち合わせをしてください。
(2) 申請者は「共同研究申請書」(様式1)を、それぞれ電子ファイルとして、
研究高度化支援センター 計測・分析部門事務担当 倉田純子
アドレス)までお送りください。
(3) 採択後は、「共同研究承諾書」(様式2)を必ず提出して下さい。(「共同研究承諾書」(所属長承諾の押印有)を提出していただくことで、所属先への出張依頼は行いません。)
(4) 申請書は、下記ファイルをご使用下さい。
     研究申請様式25年度

4.研究期間
採択決定後から平成26年3月31日まで

5.申請書提出期限
平成25年4月26日(金) 午後5時(期限厳守)

6.知的財産権の取り扱いについて
知的財産権の帰属等に関しては、下記の規定に従います。
平成16年9月14日人間文化研究機構知財ポリシー
知的財産に関わる:平成16年9月14日人間文化研究機構規程第77号

7.実験施設利用・研究における施設等の損害について
共同研究に、共同利用施設、設備、データベース等に利用者の過失による損害が生じた場合には、利用者の所属機関に対して原状回復をお願いすることがあります。

8.申請書提出先
総合地球環境学研究所・研究高度化支援センター 計測分析部門
   事務担当 倉田純子アドレス

9.採否
本研究所の同位体環境学委員会、連絡調整会議の議を経て、所長が採否を決定し、平成25年5月上旬頃までに申請者へ通知します。

10.研究報告書
研究者は、終了後速やかに「共同研究報告書」(様式3)1通を申請書提出先宛に提出してください。様式は、本研究所のホームページからダウンロードできます。

11.本研究による成果の発表
本研究による成果の発表の際は、必ず本研究事業により援助を受けた旨を明記してください。
・和文:「本研究は、総合地球環境学研究所の同位体環境学共同研究事業の支援により行った。」
・英文:“This study was conducted by the support of Joint Research Grant for the Environmental Isotope Study of Research Institute for Humanity and Nature”

12.問合せ先
〒603‐8047
京都市北区上賀茂本山457‐4
総合地球環境学研究所 研究高度化支援センター 計測・分析部門
<研究内容>
   中野孝教 TEL:075-707-2430 FAX:075-707-2510
E-mail:アドレス
<事務手続きに関する内容>
   倉田純子 TEL:075-707-2453 FAX:075-707-2510
E-mail:アドレス

注1
総合地球環境学研究所では、人間と自然系との相互作用環を明らかにし、地球環境問題の解決に資する研究をさまざまな領域について進めています。研究領域として、循環、多様性、資源、文明環境史および地球地域学の5つの領域プログラムを設定し、それぞれのプログラムのもとに、多様なテーマを掲げた研究プロジェクトを推進しています。研究で対象とする地域や時間のスケールはさまざまですが、研究所として個々の研究プロジェクトを分野横断的に束ねて、地球環境学を構築する方向性を明確に提示することが重要であると考えています。その中にあって、水・大気・生物・土壌など生態系を構成する種々の要素、人間の活動とその歴史など、あらゆる人間と自然系との相互作用環のなかに、元素の安定同位体比という指紋が内在されていることが明らかになってきました。当研究所では、多様な環境物質と多くの元素について、この指紋情報を獲得できる実験機器を整備してきました。これらを用いた分析を通じて、地球環境問題の解決に資する研究を行うことは、研究所の中期目標・中期計画の位置づけに示されている通り、一つの重要なミッションです。総合地球環境学研究所では、これらの研究を「同位体環境学」とよび、全国の研究者との共同研究を公募することとしました。

注2
総合地球環境学研究所においては、平成25年3月現在11の本研究(FR)、8つの予備研究(FS)が行われています
(詳しくはhttp://www.chikyu.ac.jp/rihn/project/index.htmlを参照)。「同位体環境学共同研究」は、今後の総合地球環境学研究所において行われるプロジェクトに貢献する可能性を持つ研究を広く募集します。

注3
総合地球環境学研究所の実験施設に設置されている機器類(詳しくは http://www.chikyu.ac.jp/laboratories/public/inst_list.htmlを参照してください)のうち、元素分析および安定同位体比分析機器は以下の通りです。研究計画書には、どの機器を利用する研究か明示してください。(TF:サーモフィッシャー)

  • 表面電離型質量分析装置(TF社製、TRITON、MAT262)
  • 二重収束型高分解能ICPマルチコレクタ質量分析装置(TF社製、NEPTUNE)
  • 有機物H・O同位体比測定装置(TF社製、Delta plus XP)
  • 有機物C・N同位体比測定装置(TF社製、Delta V Advantage)
  • 水試料H・O同位体比測定装置(TF社製、Delta V Advantage)
  • 気体.液体試料C・N・O同位体比測定装置(TF社製、Delta V Plus)
  • 硫黄同位体比測定装置(TF社製、Delta V Plus)
  • 誘導結合プラズマ質量分析装置(アジレント・テクノロジー社製、7500cx)
  • CRD式水同位体比分析装置(Picarro社製 Picarro L2120-I、Los Gatos Research社製DLT-100)
  • イオンクロマトグラフィー装置 (日本ダイオネクス社製、ICS-3000、ICS-90)

注4
計測・分析部門長:中野孝教