HOME > トピックス〈研究関連〉一覧:2013年 > 8月21日(開催案内)

地球研IS「熱帯農業における近代化需要と環境劣化に関わる統合的解析」セミナー
「熱帯農業三大陸比較」第4回

総合地球環境学研究所IS「熱帯農業における近代化需要と環境劣化に関わる統合的解析」では、下記の要領で、「熱帯農業三大陸比較」第4回セミナーを開催致します。
皆様のご参加をお待ちしております。

日   時: 2013年8月21日(水) 16:30~
会   場: 京都大学農学部総合館S173室
(農学部総合館の南西角1階  矢印アクセス
講演者: 京都大学アフリカ地域研究資料センター研究員 大石高典氏
タイトル: アフリカ熱帯林における換金作物栽培導入の社会文化的インパクト:
カメルーン東南部における事例研究から
主   催: 地球研IS「熱帯農業における近代化需要と環境劣化に関わる統合的解析」
備   考: チラシ(PDF)4.91MB
【要   旨】
熱帯アフリカにおける伝統的な農業は、多彩な農耕民集団によって、農業に専業化するよりも、狩猟採集や漁労をふくむ生業複合のなかで営まれてきた。同時に、少なからぬ農民が狩猟採集民や牧畜民、漁労民など異なる環境利用様式をもつ人々と共生関係を築きながら、農業を行ってきた。農業の近代化や商業化は、このような自給作物の焼畑農業による安定的な生産を中心とした分業の仕組みやその基盤となる民族間関係にどのような影響を与えるだろうか。コンゴ盆地を中心とする熱帯林地域では、植民地期からカカオやコーヒーの栽培が導入され、それらは従来の焼畑農業の延長上で行われてきたが、流通経済が整った地域ではより商業的なものへと姿を変えつつある。本発表では、カメルーン東南部の事例をもとに、換金作物栽培の導入が農業生産の基盤となる社会関係—民族間の共存—にもたらしているインパクトについて考える。
【お問い合せ】
 舟川晋也
 (京都大学大学院地球環境学堂・農学研究科教授)
    
 田中 樹
 (総合地球環境学研究所准教授)