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日文研・地球研合同シンポジウム
『文化・環境は誰のもの?』
開催報告

恒例となった日文研との合同シンポジウムが平成24年9月14日(金)に開催されました。今年のテーマは「文化・環境は誰のもの?」。それぞれに文化と環境を探求する二つの研究所の具体的な研究事例を、350名を超える聴講者のみなさまに紹介し、文化と環境のとらえ方についての問題提起と相互討論を行ないました。

日文研のお二人の発表からは、一見コミュニティの結束を強め、文化の共有が促進されているように思われながら、ともするとそれが直接的当事者に限定され、より広範囲な担い手をとりこぼすことにつながりかねないことが浮き彫りになりました。一方、地球研のお二人の発表からは、資源の保全者と受益者の乖離などから、担い手が決定的に欠落している現状と、その打開策が提起されました。それぞれの論旨をふまえ、総合討論では、文化についても環境についても、「誰のものでもあって、誰のものでもない」ということ、そのようなスタンスから緩やかに同時代の問題として共有する「間接当事者」という立場の役割について議論が深められました。(鞍田崇)

→ 日文研・地球研合同シンポジウム『文化・環境は誰のもの?』開催案内