第26回 レジリアンス研究会

  「社会・生態システムの脆弱性とレジリアンス」プロジェクト(E-04)では地球地域学プログラムと共催で、下記のとおり第26回レジリアンス研究会を開催する予定です。
  皆様のご参加をお待ちしております。

日 時: 2009年2月10日(火) 15:00-16:30
会 場: 総合地球環境学研究所  講演室 (アクセス)
講演者: 峯 陽一 准教授 (大阪大学グローバルコラボレーションセンター(GLOCOL))
言  語: 日本語
タイトル:

  ¶ アフリカにおける人間の安全保障-「常」と「非常」の狭間で
要    旨:
人間の安全保障の考え方は、UNDP(国連開発計画)の1994年版『人間開発報告書』で最初に打ち出され、2003年の緒方セン報告書によって拡張された。人間の安全保障は国家安全保障を相対化する枠組みであり、人々とコミュニティの下からのエンパワーメントを重視すると同時に、多国間組織に対して、脆弱な人々を保護する特別な役割を与えようとする。人々の不安全は、暴力的紛争、経済危機、自然災害、感染症の流行といったリスクの顕在化、すなわち唐突で深刻な下降によって引き起こされている。アフリカの多くの社会は、飢饉をはじめとする災害に歴 史的に対処してきたが、状況はきわめて複雑になってきている。アフリカにおいては、構造的かつ長期的な貧困と状況的かつ緊急の貧困とが、歴史的に収斂しつつあるのである。今回の問題提起は実証的な事例研究ではなく、アフリカにおける人間の安全保障の観点から国際協力の政策的な枠組みを再考し、アフリカ史を読み直し、アマルティア・センのエンタイトルメント理論を再評価しようとするものである。

 

  お問い合わせ:
  久米 崇
総合地球環境学研究所(RIHN)
〒603-8047
京都市北区上賀茂本山457-4
TEL:075-707-2209  FAX:075-707-2506
e-mail:
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