総合地球環境学研究所の「研究推進センター」は2007年10月から「研究推進戦略センター」(以下、戦略センター)に名称を改めました。
従来は「地球環境学に関する情報の収集・分析、成果の発信並びにこれらに関する研究を行う」ことが定められていましたが、任務をより明確にし、それらを研究推進の将来的展望から管理するために戦略的な企画の役割を付加したものです。この改組により、戦略センターはこれまで以上に、(1)地球研の研究を総合的に推進するために戦略を策定し、国内外における研究機関等との連携を図り、(2)研究によって得られた新たな学術的知見・情報を利活用するためのシステムを整備するとともに、実験施設の効率的運用、フィールド調査の支援強化とネットワーク作り、若手研究者育成をふまえた大学院教育プログラムと地球研の戦略を一体化する条件整備を行います。そして、(3)これらの成果と情報を、国内外の研究者コミュニティや社会に広く発信するためのさまざまな活動を組織的かつ機動的に行います。また、人間文化研究機構における多様な連携事業と、新たな計画と目標の推進に向けての基盤作りにも貢献する中心として機能していきます。
地球研の研究戦略策定とその実装・推進を図るために、戦略センターには戦略策定部門、研究推進部門、成果公開・広報部門の3部門を設け、それぞれの部門に即した人員配置を研究部・事務部と有機的に行い、所内各種委員会との統合・連携のもとに活動を進めます。
所内各種委員会は、企画立案のための審議を主たる任務とする委員会と実施、実行のための委員会と区別する作業を含めて来年度に向けて整理したいが、当面、戦略センターにかかわる委員会をこの3つの部門に振り分け、委員長が職務として部門の構成員となることが望ましい。 実務担当は、戦略センター専任教員が中心となる体制にするのが理想的であろうが、当面は、研究部、事務部、各種委員、戦略センター専任教員、その他契約・派遣職員等のリソースを活用して、部門長が責任を持って実務に遺漏のないように人員配置をすることとする。
このように、戦略センターは大きな使命を担って船出することになります。皆様のご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
研究推進戦略センター長 秋道智彌