【概要】
持続可能(未来可能)な社会システムに関する制度的・技術的研究は、今日極めて広く行われており、様々な提案が論壇を賑わしています。しかし、提案される個々の制度や技術の「実現可能性」や実現した場合の「存続可能性」について議論されることは少なく、正に、玉石混交の状態にあると言えます。
地球環境問題の解決を真に目指すならば、提案される様々な制度や技術の実現・存続可能性を、客観的に評価できる 「メタ地球環境学」とも言える方法論の構築が必要なのではないでしょうか。そのためには、まず地球環境問題の普遍的構造を理解することが必要です。本セミナーでは、地球環境問題の中に潜む進化論的構造に着目し、問題解決に向けての最大の課題 の一つである「意思決定問題」を例にとって、提案される制度群の実現・存続可能性の検討を試みたいと思います。