地球研・乾燥地農業プロジェクト(1-1)とレジリアンス・プロジェクト(1-3FS)では以下の合同セミナーを実施いたしますので、多数の皆様の参加をお待ちしております。
溜池は伝統的灌漑システムとしてインド、スリランカ、タイなどに存在する。インドではアンドラ・プラデシュ、カルナタカ、タミルナドゥの南インド州に集中しており、60年代までは主要な灌漑源であったが、政府の貯水池優遇政策や、地下水灌漑のため溜池の機能は低下している。現在、溜池による灌漑面積は60年代の37%から2003年の19%まで減少し続けている。現在タミルナドゥ州政府は溜池灌漑が将来的な灌漑域を拡大する最良の選択支として復活させるべきであると考えている。小規模農民は溜池地帯に集中しており溜池の機能回復は直接的に貧困緩和に貢献する。溜池機能を回復させるためにはどの様な方法が考えられるかについて溜池灌漑が広く行われているタミルナドゥ州の溜池をとりまく制約要因と可能性について議論する。また溜池灌漑システムが限界的農民のレジリアンスに果たす役割についても言及する。